内容説明
橋梁建設に賭ける男たちの苦闘とロマンを綿密な取材に基づき壮大に描く、瀬戸大橋のすべてを語る感動の長篇小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みも
27
女性とは思えない骨太な筆致。本書の読メ登録が誰もいない。著者について検索してもヒットし難く憶測の域を出ないが、妥協しない生真面目な人だと推察できる。綿密な取材と丹念な文献読み込み咀嚼が、橋梁工事専門家にも耐えうる読み応えのある作品に仕上がっている。しかしこれは良し悪しで、工法や技巧について詳細な記述をされても、僕の様な素人には馬の耳に念仏状態で退屈この上ない。歴代内閣を列記し世相を入れ込み、吊橋の歴史にまで言及している。盛り込み過ぎてピントがずれ、散漫な印象が残った。橋梁に興味をお持ちの方は楽しめるかも。2016/11/29