内容説明
ヨーロッパ精神の根源に溯行し、ついにそれをライン河の白い霧の虚無性とパルテノン神殿の円柱の真実在に見出すに至る形而上学的紀行文、今再び「政治と文学」の関係性について騒然たる反響を呼び起こした吉本隆明氏への公開書簡など、15篇を収録。最新エッセイ集!
目次
ラインの白い霧とアクロポリスの円柱
政治と文学と―吉本隆明への手紙
政治と文学と・補足―吉本隆明へ最後の手紙
魔の山の中腹で
動かされぬ駒
「妄想実験」の位置
やけの「いたずら」―《最後の審判》の一内密
《最後の審判》に添えて
未知の読者
これだけでも巨大な宇宙
時は過ぎ行く
心の廃墟
好きな詩―西欧の詩
老害
お喋りの終焉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
48
40年近く前に買って読んだ本。埴谷ファンで出た本は片っ端。ヨーロッパ紀行文がメインだが、いかにも埴谷らしい架空凝視に妄想的創作。本書での創作論(?)は既に晩年を自覚しての愚痴談義が多い。ファンだから楽しめるが…2024/05/21
やいっち
45
40年近く前に読んだ。書庫でロヴェッリの本を探してたら、ふと本書が目についた。懐かしい。今日から再読する。
やいっち
4
40年近く前に買って読んだ本。埴谷ファンで出た本は片っ端。ヨーロッパ紀行文がメインだが、いかにも埴谷らしい架空凝視に妄想的創作。本書での創作論(?)は既に晩年を自覚しての愚痴談義が多い。ファンだから楽しめるが…2024/05/21
やいとや
1
巻頭のヨーロッパ紀行文は、そんなもんかな、って感じでしたが次の吉本隆明への公開書簡がいやらしくて素敵。性格悪いわぁ。こういうのとは論争したくないね。 2019/02/27