内容説明
『天安門に立つ』で知られる中国ウォッチャーの第一人者ソールズベリーが、ポスト〓小平を見据えながら綿密な取材と豊富な人脈をもとに書き下ろした中国現代史の決定版。毛沢東、〓小平はいかにして〈エンペラー〉の玉座を手中に収めたのか…。現代中国権力闘争の表と裏。全米各紙で絶賛を浴びた話題のノンフィクション。
目次
第1部 新中国の誕生
第2部 中南海の秘められた生活
第3部 独裁者たちの決闘
第4部 玉座に登りつめる
第5部 大乱の渦
第6部 世界の中心
第7部 小皇帝
第8部 揺らぐ天命
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Miyoshi Hirotaka
22
毛沢東と鄧小平が過去の皇帝と違うのは、ソ連型の社会主義を支那に導入しようとしたところ。一方、支那は、国は奪うか奪われるかという異民族の王朝が入れ替わる地。同盟も忠臣も信用には値しない勝者総取りの歴史が続く。「君主論」が中世ヨーロッパの帝王学なら、支那は「資治通鑑」。西洋では、個人の欲望が組織を通じて暴走する仕組みが制御されたのに比べ、支那では、軍事力も当然の手段として行使される。文化大革命や天安門事件、最近の海洋進出で発揮されるこの国家の獣性はこれによるもの。我々は、中世の価値観で行動する国の隣にいる。2016/07/31
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