内容説明
アマナが男に変わったのは、10歳の冬のことだった。力強い戦士がアマナの中に入りこみ、出ていこうとしなくなったのだ。同じ冬、白い巨大なフクロウがアマナの父のテントを襲い、テントは炎上した。その晩から父は、原因不明の病にたおれ、村人たちも次々に同じ病に侵されていった…。一族にしのびよる滅びの影の中、大きな霊力を与えられて、生き、成長しようとする少女の姿を描く、心をうつ物語。白人侵入の時代に生まれたインディアンの女性アマナの、数奇な生涯を描く〈幻の馬〉物語、第1巻堂々の登場です。中学生から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ムーミン2号
5
同じ作者の『アンパオ』同様、「これぞ求めていたもの」と「ついていけない」「よくわからない」に評価が分かれる作品だろうか。白人が徐々にネイティブアメリカンの世界に土足で入っていき、主人公アマナたちの生活にもズレが生じていく。その中で、アマナが伝説と化していくのだろうが、この巻ではまだその端緒。日本語訳は全3巻だから、まだ先はある。なんか、今の世の中にも通じるような感じがする物語だった。2019/11/07
うさぎセレブ
2
独特です。ネイティブアメリカンだからかもしれないけれど。ヴィジョン、とか、浮気をした黄色い鳥への処罰が惨いところとか、衝撃的です。