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出版社内容情報
大規模停電!凍える冬の到来に備えよ
電力自由化、再エネ拡大、脱炭素の制度設計の失敗した!
こんな自滅的なエネルギー敗戦をまだ続けるのか?
日本はいま、前代未聞の電力危機に見舞われている。日本各地で起きている電力危機の正体を明らかにし、電力自由化や脱炭素などの政府のエネルギー政策の不作為を徹底究明する
原発の運転延長に秘策あり!
目次
第1章 首都圏が震えた日
第2章 迫り来る電力危機の正体
第3章 再生可能エネルギーの蹉跌
第4章 世界で加速するエネルギー危機
第5章 原発を活用するには
第6章 ブラックアウトに備える
著者等紹介
井伊重之[イイシゲユキ]
産経新聞東京本社論説委員室論説副委員長。1962年生まれ。産経新聞グループ入社後、経済部で経済産業省、外務省、国土交通省、財務省などの官庁のほか、自動車・電機、鉄鋼・化学、エネルギーなどの民間業界を担当。入社以来、ほぼ一貫して経済関係を取材している。経済部次長、副編集長を経て2009年10月から論説委員(経済・エネルギー担当)。2022年7月から現職。このほか、政府税制調査会(内閣府)、産業構造審議会(経済産業省)、社会資本整備審議会(国土交通省)などの委員も兼務している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
110
著者は産経新聞の論説副委員長。原発事故、電力自由化、地球環境問題、再生エネ拡大、ウクライナ侵攻と、電力の安定供給を脅かす出来事が続き、いま正にブラックアウトが現実味を帯びる実態がうまくまとめられている。著者は「電力システム改革は今取組むべき課題だったのか」と問いかけるが、自由化の批判より、むしろ、分離された送配電部門が電力系統の再整備を促進できるような仕組み作りを期待したい。本書は制度や供給サイドへの指摘であるが、エネルギー問題の根本は需要構造にある。需要家としての国民一人一人の当事者意識が問われている。2023/01/26
パトラッシュ
110
ロシア軍に発電所を攻撃されたウクライナでは、停電下の真冬を迎えた。欧州各国もロシアからの天然ガス輸入が途絶えて電力需給が逼迫し、国民生活を圧迫している。そして日本では政府の電力自由化政策の失敗でシステムが不安定化し、エネルギー供給不安もあり首都圏で大規模広域停電(ブラックアウト)が起こりかねない。自然災害や環境問題から原発再稼働や石炭火力の増設もままならず、LNGの輸入も買い負けている。文字通り八方塞がりで今年は計画停電も検討されている現実を直視し、国民が電力確保策を真剣に考えるべきと訴える問題提起の書。2023/01/07
DEE
8
ウクライナ侵攻というイレギュラーなことがあったとはいえ、エネルギーの安定供給はこんなにも危ういものなのか。脱炭素や再生エネルギーなど聞こえはいいし環境問題も重要だけど、今がなければ未来もない。生命に直結するようなインフラを何でもかんでも自由化するのもどうなんだろう。2023/02/14
aochama
5
電気代の値上げに隠された電力自由化の政策ミスと再生可能エネルギー利権に翻弄される国の様子が分かりやすくレポートされています。しかも国際情勢混沌として、エネルギー供給が不安定で、火力発電の燃料確保も不透明。原発も廃止方針を出したため技術者不足と製作不能な部品があるとか。本書のタイトルにあるブラックアウトのリスクは高まっていますが、もっと本質的な危機が迫っているのではないかと思わざるを得ません。かつての繁栄を夢見た右肩上がり経済を目指す政治のあり方から考える必要を感じました。2023/11/05
けんじー
1
知らないことが多いけど、一つ一つ丁寧に新聞記事を検索したらだいたい書いてあった。いかに自分の興味がない記事は読み飛ばしているかということか。 ただ、記者の本って、どうしてこうも批判口調というか、ねちっこいんだろうか。読んでいて気が滅入る。2023/05/07