出版社内容情報
世界に衝撃を与えたロシア軍のウクライナ侵攻。危機が高まる中国の台湾統一。連射される北朝鮮のミサイル。世界の安全保障環境は一気に緊迫度が高まっている。
しかし、この急速な変化に日本は乗り遅れたままだ。
封じ込められていた核の論議はようやく始まる気配も見え始めたが、日本の防衛は国民、政府の意識や装備、経済安全保障などのあらゆる面で周回遅れだ。打撃力、反撃力の構築を急がなければ日本は滅びてしまう。「自分の生命は自分で守る」という防衛意識を高めなければならない。日本はまさに存亡の危機の真っただ中にあるといえる。
核の問題を含め、「生き残り、戦える日本」を作るためにはどうするか。兼原信克・元国家安全保障局次長がインタビュアーとなり、河野克俊元統合幕僚長に聞く。
内容説明
中国、ロシア、北朝鮮、そして国内には「赤い壁」が立ちはだかる―まさに日本は脅威の火中にある。日本は戦えるのか。軍事研究を排除し、憲法9条、専守防衛、非核三原則に縛られた今のままでは、座して死を待つしかない。核シェアリングも含めて抑止力を強化し、国家の力を取り戻さなければならない。2人の安全保障の専門家が提議する日本のあるべき国防の姿を語る。
目次
第1部 ウクライナの戦い(プーチンの戦争;中露は運命共同体か;日本は戦えるのか)
第2部 東アジアの戦い(台湾統一は中国の宿題;核にしがみつく北朝鮮;核には核で対抗せよ;東アジア戦略論)
第3部 赤壁の戦い(大学左翼が牛耳る研究開発資金;当たり前の防衛論を;安全保障の提言)
著者等紹介
河野克俊[カワノカツトシ]
前統合幕僚長。1954年北海道生まれ、77年防衛大学校機械工学科卒業後、海上自衛隊入隊。第3護衛隊群司令、佐世保地方総監部幕僚長、海上幕僚監部総務部長、海上幕僚監部防衛部長、掃海隊群司令、護衛艦隊司令官、統合幕僚副長、自衛艦隊司令官、海上幕僚長を経て、2014年に第5代統合幕僚長に就任。定年を3度延長し、在任期間は異例となる4年半にわたった。2019年退官し、現在は川崎重工業株式会社顧問
兼原信克[カネハラノブカツ]
同志社大学特別客員教授。1959年山口県生まれ、81年東京大学法学部卒業後、外務省に入省。北米局日米安全保障条約課長、在アメリカ合衆国日本国大使館公使、総合外交政策局総務課長、外務省大臣官房参事官兼欧州局、在大韓民国日本国大使館公使、内閣官房内閣情報調査室次長、外務省国際法局長、内閣官房副長官補兼国家安全保障局次長などを経て、2019年退官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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