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内容説明
東京電力は万死に値する。東電で働いた三十余年の体験から提言する亡国企業解体論。
目次
第1章 告発―東京電力で働いた三〇余年の体験から(東京電力入社、福島第一原発へ配属;東京電力という会社が抱える問題点 ほか)
第2章 福島第一原発事故は現在進行形である(検証が完全でない福島第一原発事故;どうする汚染水の処理 ほか)
第3章 柏崎刈羽原子力発電所六、七号機の再稼働は論外(再稼働をもくろむ東京電力と地元新潟県の動き;柏崎刈羽原発六、七号機の問題点 ほか)
第4章 日本で原発を再稼働してはいけない三つの理由(核のゴミ(高レベル放射性廃棄物)の最終処分場がない
「世界一厳しい基準」は大嘘である ほか)
第5章 東京電力は破綻処理すべきである(東京電力は破綻処理し電力再編成を;核燃料サイクル全面見直しと原発廃止 ほか)
著者等紹介
蓮池透[ハスイケトオル]
1955年新潟県柏崎市生まれ。1973年新潟県立柏崎高校卒業。1977年東京理科大学理工学部電気工学科卒業後、東京電力入社。2009年東京電力退社(一貫して原子力関連業務に従事)。1978年北朝鮮に拉致された蓮池薫の実兄。北朝鮮による拉致被害家族連絡会(家族会)事務局長などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
skunk_c
21
北朝鮮拉致被害者家族の会で知られる著者が元東電社員だったことは本書で初めて知った。その著者が原発の廃止を訴えるのだが、タイトルほど強烈な告発とはなっておらず、むしろご自身の体験談を書き綴った内容で、ややとっちらかった印象を受けた。興味深かったのは柏崎刈羽原発建設に際した第2次公開ヒヤリングの裏話。こんなところだろうと内容には頷けるし、当事者が書いているだけに信憑性も高く、以前東扇島のLNG火力発電所建設公聴会で感じたことと符丁した。この他ABWRの技術解説などもあるが、全体に書名より遠慮がちな感じだ。2018/12/07
ゆきまさくん
2
東京電力の福島第一原発の管理に携わってきたエンジニアが著者の本。現在の著者は、いまだ福島第一原発事故の検証が十分ではない状態なので、日本では原発の新設・増設はおろか、原発の再稼働はありえないと主張する。その大きな3つの理由は、①核のゴミと言われる高レベル放射性廃棄物の最終処分場がないこと、②規制基準は世界一の規模しい基準と言われるが、テロ対策などそうとは言えないこと、③避難計画は十分ではないこと、であるという。加えて、核燃料サイクルの見直しも提言している。2019/04/28
うなぎん
1
拉致被害者の蓮池さんの兄の著書。東電の社員であった。東電の体質が、よく分る本です。知れば恐ろしくなります。2019/01/20
Hideichi Sekiya
1
本書は元東京電力技術系中間管理職社員による告発本、ちまた話題となっているので期待して読みましたが、新たな注目点はありませんでした。東京電力の殿様商売やトラブル隠蔽の企業体質はわかっているし、安全性の確保、事故の際の住民避難、高放射性廃棄物の処理、、、いわずもがな!2018/12/24
嵐 千里
0
れいわ新選組 比例代表で立候補する著者による反原発本です。 かつて籍を置いていた東京電力に、後ろ足で砂をかけるような内容で些かげんなりしますが、内部に居た者でしか知らない裏事情の吐露は一読に値します。 特に、安全性の審査や地域でのヒヤリングの描写は驚きの連続です。 私は原発”0”派ではありませんが、この国で再稼働、新設には懐疑的です。 それも踏まえた議論となっています。2022/07/03