内容説明
北朝鮮の統治者が言うところの「苦難の行軍」は、今も続いている。そのことは、北朝鮮の実相を伝える本書がはっきりと証明している。まさに、「どん底の北朝鮮」である。確かに、これまで北朝鮮に関する多くの記録が残された。しかし、本書には最新の北朝鮮の姿がビビッドに描き出されている。ここに描かれているのは“絶望と恐怖の国・北朝鮮”であり、人々が困苦の生活を送る“地獄の共和国”の実態である。「金正日症候群」に全身を侵された断末魔の北朝鮮の姿なのである。果たして、金正日王朝は、いつまで命脈を保つことができるのか…。
目次
第1章 インサイド・平壌(アレクサンドル・バリエフ(イタル・タス通信平壌特派員))
第2章 消えた北送僑胞(李秀蓮(イ・スリョン))
第3章 最初の脱北保衛部員(金容三(キム・ヨンサム/『月刊朝鮮』記者))
第4章 鴨緑江警備隊は賄賂軍隊(金平一(キム・ピョンイル/元軍医))
第5章 脱北そして保衛部のスパイへ(金哲(キム・チョル:仮名/中国内朝鮮族教会宣教師))
第6章 中国監獄の人権抹殺(宗承鎬(ソン・スンホ/『月刊朝鮮』記者))
第7章 吉龍号の船員一四名は拉北された(陳正八(ジン・ジョンパル/脱北者・元漁船員))(拉北漁民、陳正八帰還記;陳氏の北朝鮮の現況証言)
著者等紹介
趙甲済[チョカプチェ]
1945年、釜山生まれ。1971年、釜山・国際新聞に入社。1983年、朝鮮日報社に入社。現在、同社社長兼『月刊朝鮮』編集長
中根悠[ナカネユウ]
1936年、東京生まれ。東京都立大学卒、東大新聞研究所研究生課程卒。出版社勤務の後、1998年初頭より韓国の慶煕大学校へ2年間留学する。現在、「朝鮮半島」をテーマとする出版プロデューサー
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