内容説明
本書は1991年1月より7年間にわたって学校保健分野では最も長い歴史を持つ月刊雑誌『健康教室』に隔月に連載したエッセイの中から20編余りを選んで収録したものである。まとめるにあたっては全体を二分して、第一章・健康と価値の世界、第二章・ライフスタイルと健康とした。この連載で著者が考えつづけたのは健康を考える視点として、多元的で文化相対的視野を持つことの必要性、科学教育としての健康教育の諸問題を提示すること、そして最も強調したかったこととして、現代人の身体の疎外とこれをいかに回復するか、ということであった。
目次
第1章 健康と価値の世界(健康教育はなぜ必要か;医療費を抑える方法;衛生教育から健康教育への脱皮;行動体力から防衛体力へ視点を移す健康教育 ほか)
第2章 ライフスタイルとからだ(ライフスタイルの教育と指導;タイの子どものライフスタイル;疎外されたからだとライフスタイルの教育;「生活」の中のからだの喪失と発見 ほか)