内容説明
人間を愛し、大自然をいつくしむ東洋の詩人の深い祈りの中から生まれた珠玉の詩集。悲しみや苦しみをいやし、貧困や争いを克服し、生きる力を与えてくれる。初めての英対訳本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケロリーヌ@ベルばら同盟
48
艱難辛苦。長い長い石段を喘ぎ喘ぎ上り、辿り着いたお寺の掲示板に『鳥は飛ばねばならぬ』と題された一篇の詩がありました。先行きの見えぬコロナ禍、年齢を重ね心身共に衰えを強く感じる自身への不安等で、胸に渦巻いていた暗雲を勁い翼の羽撃きが祓ってくれた様に感じました。帰宅後直ぐに探し出した本書は、仏教詩人坂村真民師の信仰の芯である「生きるということ」。どう生き、どう死ぬかを一生の命題として、真っ直ぐに心に響く平易な言葉で綴られた詩篇の英文対訳版です。白黒の美しいきり絵の花々、小鳥、虫たちが簡素な紙面を彩っています。2020/11/30
D21 レム
8
ページをすすめるたびに、心の底に沈めていたような素朴な思いがあたたかく湧き上がってくる。率直で簡素で的確で、まっすぐに心に届く。「露」は今の自分にぴたりときて涙ぐんでしまった。「露が 教えてくれたもの まるいものがいい、すきとおったものがいい、かすかなものがいい、じぶんをもとうとしないものがいい」。「昼の月」「めぐりあい」。「鳥は飛ばねばならぬ」は直球で強い勢いで心に飛び込んでくる。坂村真民は明治42年熊本県生まれ。「念ずれば花ひらく」。2014/01/28
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- 和書
- 女性のための上手な手紙文