角川SSC新書
エビデンス主義―統計数値から常識のウソを見抜く

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  • サイズ 新書判/ページ数 183p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784827550757
  • NDC分類 141.5
  • Cコード C0295

内容説明

統計数値や実験結果などの根拠(エビデンス)のある数値から、世の中で常識とされている事柄のウソを見抜き、これらのエビデンスの重要性を例を挙げながら解説する。例えば本当に飲酒運転は危険か?研修医は大都市に集中して地方は医師不足なのか?凶悪犯罪は増加しているのか?若年層の自殺者は増えているのか?まことしやかに巷間で言われていることに疑問を呈し、エビデンスを求めて政府の発表している統計数値や国内外の研究論文などに当たってみると、意外な事実が!常識を疑い、自分の目で確かめる思考法の勧め。

目次

第1章 「EBM」に学ぶ(EBMとは「根拠に基づく治療」;薬は使ったほうがいいのか? ほか)
第2章 「エビデンス」を使った思考法(世の中にはウソがあふれている;「医療崩壊」の原因 ほか)
第3章 「常識のウソ」はどのようにして生まれるか(理屈重視の社会;ニュースになるのは「珍しいこと」 ほか)
第4章 人はなぜ「常識のウソ」に騙されるのか(「バイアス」が判断を歪める;根拠を考える習慣を身につける ほか)
第5章 「エビデンス・ベースド・ポリティクス」の勧め(治安は本当に悪化しているのか?;「勉強することは悪」ではない ほか)

著者等紹介

和田秀樹[ワダヒデキ]
1960年大阪生まれ。1985年東京大学医学部卒。その後、東京大学精神神経科助手、アメリカ・カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、精神科医、国際医療福祉大学大学院教授。2007年12月に初監督作品の『受験のシンデレラ』がモナコ国際映画祭でグランプリを含む4部門で受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

χ

3
数を主体に考えること。そうすれば完全とは言えないけども嘘にだまされにくく気付きやすくなる。頭の中のもっともらしい理屈で処理しない。権威のある人の言葉もしかり。フィクションの探偵みたいに頭の中だけで判断してると見誤る。ガチガチに考えると日常生活に支障をきたすから大事なことに重点をおくと視点漏れも防げるか2020/03/29

すいみん

1
何故と問い、理由を数字で探し出せという本。唯統計は母集団選択の恣意性やデータの解釈等があり、統計自体の精査も必要で非常にめんどくさいと思う。本書で紹介していた事例も別観点からの異説を複数思い出せますし。 エビデンス主義を主張するのに拘泥するあまり飲酒運転という犯罪を肯定的にとらえるのはいかがなものかと思います。2015/10/08

まこ魚

1
世間には特にエビデンスが無いにも関わらず浸透しているものがある。それは何となく納得させられてしまう「もっともらしい理由」がつけられているからだ。だからしっかりとエビデンスを求めていく姿勢がないとだまされてしまいますよ~という内容。著者が医者ということもあり医学に関連する例が豊富。悪く言えば「証拠を求めよ」というシンプルな主張を色々な例で膨らませて一冊の本にした感じ。2015/03/12

Kazuya

1
マスコミの報道や社内の報告などで使われる数々のデータ。本書を読んだことでそれらの見かたに小さい変化が生まれたと思う。 でも自分が誰かを説得しようとする場合、この思考法は逆手に取れるな...とも。これはこれで更なる研究の余地あり。172010/09/15

ispanoman

0
フォントが小さくて、新書であっても活字量は多いことに、当初は閉口していたが、読み進むうに日本の社会、政策などへの切り込みになっており、筆者の専門分野で最後は締めくくられ、面白く読めた。「常識のウソ、怪しい常識」というテーマが何度も繰り返され、実験と実証による裏付けデータであるかどうか、疑ってみる態度を推奨。わが身に起こったらどうか、というスタンスと、自分が当事者の性別や立場、年齢などであったらどうかという、立場を変えて認知をしてみることも、その主張、理屈を評価するときに役立つと述べている。2014/10/22

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