内容説明
わが国で、農業の衰退が叫ばれるようになって久しい。とりわけ、主食であるコメをめぐる状況は深刻であり、需要の低迷から生産調整が続くなか、生産者の高齢化や後継者の不在という大きな危機に直面している。本書では固定観念を排し、新たな観点でコメを中心とした日本農業を照射したうえで、新たな時代の農業の素描を試みた。
目次
序章 日本再生の萃点、農業
第1章 日本農業の危機を認識せよ
第2章 日本農業壊滅の根はここにある
第3章 「農業開放」が日本の未来を開く
第4章 日本のコメを世界へ
終章 農業の包容力
著者等紹介
柴田明夫[シバタアキオ]
1951年、栃木県生まれ。1976年、東京大学農学部卒業後、丸紅入社。鉄鋼第一本部、調査部を経て、2000年に業務部(丸紅経済研究所)産業調査チーム長、2002年に同研究所主席研究員に就く。副所長を経て、2006年に所長就任。内外産業調査・分析、産業政策・国際商品市況分析の専門家として知られる。農林水産省「食料・農業・農村政策審議会」「国際食料問題研究会」「資源経済委員会」等委員を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Masa03
0
TPPについては国論を二分するような状態の日本。反対派の最大の主張は、農業の関税撤廃だろう。 けれども、確かにコメや蒟蒻芋等の高関税物品はあるにせよ、ほとんどのものは関税が0に近い状態だと聞く。笑えない笑い話に、農協が音頭を取ったデモ行進で、花を栽培している農家の方がTPP反対を叫んだそうだ。花の関税は0だと、農家の方自身も知らないのかもしれない。 楽観視し過ぎるのはいただけないが、過度に恐れる…(ブクレコからインポート、全文はコメントに掲載されています)2013/02/27
しゃべる案山子
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国内食料自給率が40%をきり、輸入に頼っている現在、その、舞台の最前線にいる筆者が書いた一冊。将来の日本のコメ政策を考えるのにぴったりな本でした。2009/03/25
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