内容説明
歴史書として名高い前漢・司馬遷の『史記』を伝記文学という視点からとらえなおし、『史記』のもつ文学性や主題、中国古典のなかでの位置づけ、『源氏物語』『日本外史』といった日本文学への影響、言葉や表現のもつおもしろさ、『史記』研究の歴史など、多方面から読み継がれる『史記』の魅力に迫る。
目次
1 伝記文学・『史記』へのいざない(伝記文学としての『史記』;『史記』の主題)
2 『史記』と中国文学(筆の伝記「毛穎の伝」;虫の伝記「〓〓(ふはん)の伝」 ほか)
3 『史記』と日本文学(『源氏物語』と『史記』本紀;『日本外史』と『史記』世家)
4 『史記』のことば(『史記』で出会うことば;『史記』のことわざ ほか)
5 『史記』を追いかけた日本人(日本に残る『史記』古写本と書き入れ;『史記』テキストの決定版を作った滝川亀太郎 ほか)
著者等紹介
谷口匡[タニグチタダシ]
1963年鳥取県生まれ。1990年筑波大学大学院博士課程文芸・言語研究科(各国文学専攻)満期退学。筑波大学助手、下関市立大学助教授などを経て、京都教育大学教育学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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