出版社内容情報
本書は、優れて知の問題である万葉歌の表現方法の成立を課題とする。古代歌謡ならぬ記紀歌謡はどのようにしてその成立以前と規定しうるのか。それをめぐって、成立への契機が分析され、転換的と言えるような成立が論述される。成立した方法は、人麻呂とその時代に継承され深まる。継承であり、或る達成である人麻呂的なるものはそこに位置をもつ。 塙選書94
目次
序章 狩りの歌・巫女のことば
第1章 以前としての記紀歌謡
第2章 記紀歌謡の方法
第3章 万葉歌の中の記紀歌謡
第4章 記紀歌謡の中の万葉
第5章 万葉の知、その成立