内容説明
本書は、古墳群や群集墳に関する研究を中心に構成し、さらに古墳群研究の前提となる、古墳の成立と終末のあり方から古墳造営の歴史的意義を追求した論考や古墳の年代研究に関する論文を併せて収めたものである。古墳を古代史研究に生かすうえに不可欠な古墳の暦年代に関する研究に、関連する二つの小文を付録として収めた。
目次
1 古墳の成立と終末(古墳成立論;畿内における古墳の終末 ほか)
2 畿内の大型古墳群(畿内の大型古墳群の消長とその意味;古市古墳群の成立とヤマト王権の原領域 ほか)
3 畿内の群集墳(畿内における大型群集墳の形成過程;大型古墳と群集墳―群集墳の形成と同族系譜の成立 ほか)
4 東国の古墳と古墳群(関東の後期大型前方後円墳;常陸の後期・終末期古墳と風土記建評記事 ほか)
5 古墳の暦年代の検討(弥生・古墳時代の暦年代;記・紀および延喜式にみられる陵墓の記載について―古墳の年代基準としての陵墓関係史料の再検討)
付録(奈良時代の古墳―高松塚古墳とキトラ古墳;古墳の呼称法について―大仙陵古墳と誉田御廟山古墳)