出版社内容情報
本書は、浄土教-専修念仏の実態を、実証的に再検討することによって、浄土教中心史観からの脱却を図り、古代中世仏教史像の組み替えを企画した気鋭の意欲作である。
目次
序(中世宗教史研究の課題;浄土教研究の課題)
第1篇 古代仏教から中世仏教へ(中世移行期の国家と仏教;末法・末代観の歴史的意義)
第2篇 専修念仏の思想と中世社会(法然の思想構造とその歴史的位置;専修念仏の歴史的意義;解説貞慶と悪人正機説)
第3篇 専修念仏と中世国家(建永の法難について;嘉禄の法難と安居院聖覚)
第4篇 女性と仏教(顕密仏教と女性;女人往生論の歴史的評価をめぐって)
結 中世仏教の成立と展開