内容説明
主力薬の特許切れ、いわゆる2010年問題は、今後の医薬品メーカーのあり方を見直す大きな契機となる。新薬不足の克服のために何をしたらいいのか、医療現場で本当に求められる薬をどう開発したらいいのか、大手だけでなく、中堅メーカーにも押し寄せるグローバル化の波にどう対応したらいいのか、これからの医薬品業界で生き残っていくためには、新たな挑戦に次ぐ挑戦が求められている。
目次
第1章 「2010年問題」をどう乗り超えるか―「特許切れ」で塗り替えられる医薬品市場
第2章 巨大市場としての主要疾患治療薬
第3章 大手メーカーがしのぎを削るがん治療薬開発
第4章 本格化するバイオ医薬開発競争―抗体医薬、核酸医薬の最新動向
第5章 再生医療の無限の可能性―先端技術実用化のための「5年計画」
第6章 新薬開発競争に勝つために繰り返される企業合併・買収
第7章 「2010年問題」以後を生き残るための方向転換
著者等紹介
内田伸一[ウチダシンイチ]
1955年横浜生まれ。慶応大学医学部卒業。米国の医学系研究所にて感染症薬の研究開発に携わったのち、米国のベンチャー系医薬品メーカー、国内の大手試薬会社等を経て、2006年研究開発系経営コンサルタントとして独立。新進気鋭の医療ジャーナリストでもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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RINO
1
古い本だが目についたので手に取ってみた。流し読みだが薬価については海外との違いも多く、国内よりも数十年先を行っている印象がある。逆に中小企業がまだまだ乱立し、これからさらなる淘汰が進んでいくだろう。2019/03/02
TiawPai
0
2010年発刊で少し古いですが、医薬品の特許切れ後の戦略、新薬開発とジェネリックについて述べられています。新薬も癌、生活習慣病とか再生医療ぐらいしか薬価がペイしないので大変そう。本には書いてなかったですが、ジェネリックは副作用、特に合併症のデータなんかとってないので、問題時は開発メーカーに聞いてくださいと平気で言うので、医療機関の信用を勝ち得るのは難しいでしょうね。2018/07/05