内容説明
本書は1950年末ごろから欧米で高まりだした動物などの生命現象の見直し機運を促進する実例を集めたもので、動植物が人間より劣るとする世界の常識に挑戦するさまざまな事例が収集されている。あげられたペットや身近に見る生物たちがおりなす物語は、いずれも動植物の生命が秘めるさまざまな可能性や、人間をもしのぐ独自の能力を示すもので、生命に対するわれわれの視野を広げるうえで新鮮である。動植物の和名表記を今日通用しているものに変更、全体を二巻にわけ、一部、章を入れ替えた改題再刊。
目次
1 すばらしいマスコットたちの活躍
2 生活費を稼ぐペットたち
3 戦うイヌ、追跡するイヌ
4 情深い動物たち
5 宇宙周期と体内時計
6 コンパスや地図を使わずに
7 動物のもつ超感覚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のん818
1
ちょっと内容が古い感は否めないかな。でも「人間はどの生物よりも優れている」という思想が主流の当時において、こういう考えは斬新で挑戦的だったのかも。今では、動植物は人間にはない、さまざまな能力を持っている、時にはそれらは人間の能力をはるかに超えたものである、ということは、周知の事実であるけれど。間の常識や感覚では計り知れない能力を秘めた動植物たちの事例を数多くあげながら、私たち人間が進化と引き換えに失ってしまった「何か」に、気づかせてくれる。「本能」と言ってしまえばそれまでだけれど、それだけでは語れない「何2012/02/29