内容説明
対人恐怖は誰にでもある。森田療法の創始者が説くその原因と克服法。
目次
1 対人恐怖症(または赤面恐怖)とその治し方
2 赤面恐怖の治験例
3 治りにくくとも、つまりは治る赤面恐怖
4 思いがけなく完全に治った重症の対人恐怖
5 対人恐怖で治癒困難なものの例
6 ある女に対して恥かしい男(対人恐怖)の診察
7 エロ行為の自責苦悶
8 対人恐怖の診察
9 腋臭恐怖患者の日記
10 対人恐怖入院患者の日記から
11 涜神恐怖と赤面恐怖=通信治療の例
附録
著者等紹介
森田正馬[モリタショウマ]
1874‐1938。東京大学医学部卒業。慈恵会医科大学教授。神経質症の治療に独自の療法を創始
高良武久[コウラタケヒサ]
1899‐1996。九州大学医学部卒業。東京慈恵会医科大学にて森田正馬教授に師事し、1937年同学教授、64年同学名誉教授。高良興生院を開設し、神経症の治療にあたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Asakura Arata
2
最初の治験例は、のちに森田療法家と精神分析家との論争となったケース。精神分析家が森田の逆転移を指摘したのに対して、森田療法家側は、逆転移などそもそも存在しないのだ、と全く議論がかみ合わなかったらしい。当然のことである。森田療法は、そもそも精神分析における「近代的自我」の存在を前提にしていないので。 2番目のケースは、現在であれば、「発達の特性」がひょっとしてあるのでは?と思われるくらい自己中心的である。このような不安状態になる前の様子はどうだったのか知りたいところだ。2015/11/04
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