内容説明
人前で話すのが苦手、人と食事するのが苦痛、人と接するのが怖くて家から出られない、…そんな人たちをどう理解し、どう治すか。対人恐怖や不安神経症の治療実績を世界が認める森田療法によるアプローチを、多くの症例とともに明快に提示する。
目次
1 社会不安障害「SAD」(社会不安障害「SAD」とは;社会不安障害をどう治療するか;社会不安障害の症例)
2 ひきこもりと対人不安(ひきこもりをどう理解するか;ひきこもりをどう治療するか?;ひきこもりの症例)
著者等紹介
北西憲二[キタニシケンジ]
1946年埼玉県生れ。東京慈恵会医科大学卒業。1979年、東京慈恵会医科大学附属第三病院精神神経科科長。同大助教授、成増厚生病院副院長を経て、日本女子大学社会福祉学科教授、森田療法研究所所長
中村敬[ナカムラケイ]
1955年東京生れ。東京慈恵会医科大学、同大学院修了。医学博士。ブリティッシュ・コロンビア大学客員助教授を経て、東京慈恵会医科大学精神医学講座助教授、同大学附属第三病院精神神経科診療部長。また、日本森田療法学会常任理事、多文化間精神医学会理事、日本サイコセラピー学会理事、日本うつ病学会評議員などを務める。専門領域は森田療法、不安障害・うつ病の臨床(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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西嶋
14
社交不安障害の克服のためには、目的本位、つまり、不安を何とかしようとするのでなく、不安のせいでできなくなっていること、本来やろうとしていたことに集中することが大事。というのは症状がかなり改善された今おおいに納得できる。2016/11/26
ステビア
9
症例が多いのが特徴、理論もわかりやすい。2014/04/12
Baron
3
対人恐怖症(社会不安障害)などに効果のある「森田療法」を軸に、ひきこもりという病理を論じた一冊。 森田療法とは、症状を「あるがまま」にして、とりあえず目の前のことをやる、といった治療論なのだが、ひきこもる傾向のある人は特にこれが苦手であろう。 というのも、どうしても症状や苦痛に注目してしまいがちだからだ。 要するに、ひきこもりというのは社会恐怖に特徴的な「回避行動」(特定の状況や人間を避ける)をとり続けた末に行き着いた現象なわけである(続く 2014/05/04
Asakura Arata
1
勉強になった。患者さん用の森田療法のパンフレット作りたくなった。2011/11/08
モック
1
症例がとても多いので森田療法がどのような過程を行うのかがよくわかる。だがしかし森田療法については深くはっきりと書かれていないので、これ1冊で森田療法が理解できるとは言いがたい。2012/09/13