出版社内容情報
エレガントな実験で、愉しむ量子力学
電子や光子などの小さな粒子は、二つのスリット(穴)を《同時に》通り抜けているように見える――
物理学者たちを悩ませ続ける量子のふるまいは、どのように明らかにされ、どんな研究が行われているのか?
アインシュタインの思考実験から、現代の技術で改良を重ねた進化版まで、量子力学を発展させたさまざまな二重スリット実験を通して、隠れた世界の根源をあぶり出す。
内容説明
1つの粒子が2つの穴を“同時に”通り抜ける!?1世紀近く未解明の謎に、工夫を凝らしたさまざまな二重スリット実験で挑む。エレガントな実験で愉しむ量子力学。
目次
プロローグ 自然に弄ばれて
第1章 二つの穴の実験について―リチャード・ファインマン、核心部の謎を説明する
第2章 「存在する」とはどういうことか?―実在へ向かう道“コペンハーゲン発・ブリュッセル行き”
第3章 実在と認識のあいだ―二重スリットを通す、光子一つひとつ
第4章 神聖なる記述より―不気味な遠隔作用についての啓示
第5章 消すべきか、消さざるべきか―山頂での実験が導く
第6章 ボーミアン・ラプソディー―明確な形で進化していく明確な実在論
第7章 重力は量子の猫を殺すか?―時空を系に追加した場合
第8章 醜い傷を癒す―多世界解釈という薬
エピローグ 同じものの異なる見方?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
toshi
10
量子力学の二重スリット実験が、こんなに進化してたとは。。 学校で習った時は思考実験で、実際に実験できる時代になるとは驚き。2022/01/09
スプリント
6
興味深い内容。量子の世界は不思議だ。 2022/03/19
yooou
5
☆☆☆★★ 難しいややこしい。実験の設定は詳しいけれどもそれでもわからない。残念ながら歯が立ちませんでした2022/05/16
Akiro OUED
4
二重スリットの思考実験が提示する不気味な結果は、実際の実験によって検証される。なぜか、カナリア諸島での量子消去実験の結果はキチンと述べられていない。不気味すぎるから?宇宙の実在を理解するためには、物理学も哲学も変える必要があるらしい。哲学側の解釈をまとめた続編に期待する。2022/02/18
タロウ
1
素晴らしい本に巡り合った。一気に読もうとしたが二週間位かかってしまう。二重スリット実験における様々の問題、最新の理論物理学のことまで、専門外の人にも分かりやすく書かれている(もっとも不確定性原理やベルの定理等、全くの知識無しだと理解にやや苦労するかも知れない)。光子爆弾の話も面白かったし、光子のもつれによる非局在性の話(観察と確率論からそれが証明されること)、QBイズムによる確率の考え方(確率は客観的なものではなく、個人の期待の持ち方で関数は変わる)など魂が震える話だった。この本をまとめた作者に拍手。2022/04/28
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