内容説明
宇宙は対称性に支配されている!ノーベル賞物理学者レーダーマンが、ビッグバンからヒッグスボソンまで、物理学の最前線を語りつくす。
目次
ビッグバンから生まれた巨人たち
時間とエネルギー
エミー・ネーター
対称性、空間、時間
ネーターの定理
慣性
相対性理論
鏡映
破れた対称性
量子力学
光の隠れた対称性
クォークとレプトン
教育に携わる人たちに贈るエピローグ
著者等紹介
レーダーマン,レオン・M.[レーダーマン,レオンM.][Lederman,Leon M.]
実験物理学者。ボトムクォークの発見で知られる。1988年にミューニュートリノの発見によるレプトンの二重構造の実証でノーベル物理学賞受賞。イリノイ数学科学アカデミーのグレート・マインズ・プログラム常任研究員、フェルミ国立粒子加速器研究所名誉所長であり、イリノイ工科大学プリツカー科学教授
ヒル,クリストファー・T.[ヒル,クリストファーT.][Hill,Christopher T.]
理論物理学者。シカゴ大学物理学科非常勤教授、客員研究員、オックスフォード大学客員研究員を経て、フェルミ国立粒子加速器研究所理論物理学部長。米国物理学協会特別会員
小林茂樹[コバヤシシゲキ]
1932年生まれ。早稲田大学理工学部卒業。岩波書店『科学』編集長、物理系学術誌刊行協会事務局長などを経て朝倉書店編集企画顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やいっち
66
著者の一人、レオン・レーダーマンは、「ボトムクォークの発見で知られる。1988年にミューニュートリノの発見によるレプトンの二重構造の実証でノーベル物理学賞受賞」といった方。 物理学者を大きく大別すると、理論畑の人と実験畑の人がいる(極めて大雑把だが)。 小生、筆者のレオン・レーダーマンはてっきり実験畑の方で、マイケル・グリーンらとは違う視角からの本なのかなと思っていた。 (中略)2009/05/01
手押し戦車
11
株式で上げ相場で買い、下げ相場で売り気が付いたら資金が半分になっていたり増えていたりしているが売りと買いを入れ替える対称性が自発的に破れてる。対称性とはどちらでも同じで全体的に自然とどちらかを選んでいる事が自発的対称性の破れで人間に右利きが多いのも心臓が左側にあるのも本来どちらでも良かったが生物の進化の中で自発的に対称性が破れてきた結果で中性子星の内部、超伝導物質、宇宙に満ちるヒッグス粒子も自発的対称性の破れ。投資は多くの人が持っている対称性とは逆の原則を持ち自ら対称性を作る。原則の自然破壊こそ対称性だ。2014/07/18
sfこと古谷俊一
5
対称性という切り口を軸にして、力学から素粒子物理までの物理学を理解しようという、たいへん素晴らしい本。一般向け書籍の物理学解説って切り口がパターン化してたように感じますが、これだと物理学のものの考え方の一貫性や相互の関連性の強さがよくわかる。2009/07/12
Yoshi
3
対称性というタイトルを見ると、数学に関する本であるように見える。しかし、実際にはノーベル物理学賞を受賞した著書による、物理学の入門書である。 対称性という一貫した切り口から、古典物理学から相対論、量子論、素粒子物理学までをまとめあげている。 さまざまな理論や実験の発見の歴史を丁寧に説明しているため、全体的にとてもわかりやすい。(後半の素粒子物理はさすがに複雑で難しいが。) 物理とは関係ないが、物理学者のボルンはオリビア・ニュートン=ジョンの祖父であるというのに驚いた。2023/11/02
yooou
3
☆☆☆★★ 量子に関する記述で個人的にはとてもためになる部分がありましたが、対象性の話はかなり難解で歯が立たない感じでした2018/01/08