内容説明
ヘイト・スピーチ(クライム)は“魂”の殺人と同じ犯罪です。どうしてこのような犯罪が執拗に行われるのか。風評・デマ・うわさが触媒する鬱屈した民衆意識への社会心理学的接近から解き明かす。
目次
第1章 言語にとって醜とはなにか
第2章 ヘイト・スピーチの社会心理学
第3章 「国権」対「人権」の言説状況
第4章 吃音についての人権論
第5章 在野学からみえる社会学の言語表現
第6章 「書く」ということ―繋がりのなかで変容を求めて
著者等紹介
八木晃介[ヤギコウスケ]
1944年京都市に生まれる。1967年大阪市立大学文学部(社会学専攻)卒業。1967~1991年毎日新聞記者(千葉支局、東京・大阪両本社学芸部)。1992年花園大学文学部教授・同学人権教育研究センター所長。2015年花園大学名誉教授、現在にいたる。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヘイトという観点からの各種論考は非常に自由に展開されていく。自らを在野の社会学者と定義する著者の思考遍歴は大変興味深い。「吃音を"治す"のではなく、吃音を恥とし、吃音矯正に懸命になって、人間として自由に生きていくことをおろそかにしている吃音者が、みずから吃音者であることを承認したうえで人間として"治る"、つまり、人間として自ら"たちなおる"、そのことこそが決定的に重要なのだとかんがえるべきなのです」と。吃音に限らず、個人のあり方として非常に学び多き一文であり、また社会としてもこのあり方を学ぶべきだと思う。2019/10/20
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