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開国の先覚者 小栗上野介

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784826506908
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0021

出版社内容情報

小栗上野介の義理の甥・蜷川新が、同時代人や親族から直接見聞きした証言を含めた、徳川幕府最後の能吏・小栗上野介の伝記、完全翻刻彼は実に、幕府の精神なりき(塚越芳太郎)
智慧のほど、はかり知るべからず(西郷隆盛)
当時第一の西洋通であり、今日でいうハイカラであった。?明治政府の近代化政策は、小栗忠順の模倣にすぎない(大隈重信)
幕府が、その末路の多事多難の日にあたって、いかにして、その費用の財源をえたか?その経営をつとめ、あえて欠乏をきたすこともなく、無事にすごしえたのは、実に、小栗ひとりの力であったのだ(福地源一郎)
もしも小栗上野介をして、今日にあらしめ、財政の要路に立たしめたならば、国家の財政を利益したこと、はかりしるべからざるものがあったのであろう。私が、やっていることなどは、小栗上野介からみたならば、児戯にすぎないことである(三野村利左衛門)

万延元年遣米使節として世界一周した先覚者であり、横須賀製鉄所を建設した日本近代化の先駆けであり、封建制から郡県制への壮大な構想をもっていた、徳川幕府下の優秀な官僚たちのなかでも最良の能臣小栗忠順は、それゆえに明治維新政府から恐れられ、斬殺された。
小栗上野介の義理の甥であり、小栗の復権と再評価に力を注いだ蜷川新が、同時代人や親族から直接見聞きした証言を含めた、彼にしか書けなかった徳川幕府最後の能吏・小栗上野介の伝記、完全翻刻版。

まえがき
[緒言]小栗上野介の人物大観
■小栗上野介の外交上の功績
1 安政条約批准書交換の使節に対するアメリカ人の賞讃
2 対馬島におけるロシアの艦長に対する小栗の決死的談判
■小栗上野介の国防上の功績
1 日本海軍の創設にかんする功績
2 日本のフランス式陸軍創設に関する功績
■小栗上野介の国の財政と経済に関する功績
■小栗上野介の国内統一および郡県制創設の主張
■最後の江戸城会議と小栗の官軍掃滅の作戦方略
■小栗に科した虚偽の罪状と不法の斬首
■小栗上野介に対する三宅雪嶺博士の批判
■小栗の作戦方略に驚嘆した長藩の大村益次郎
■小栗上野介と西郷隆盛との対照
■小栗上野介と勝海舟との対照
■小栗上野介という人間の性格
1 小栗の少年時代とその大人らしい態度
1 小栗愛用のアラビア馬の話
3 小栗は遊興を好まなかった
4 小栗の書画に関する意見の合理性
5 小栗と文藝および科学
6 小栗とその財産のこと
7 小栗の江戸屋敷と、土佐藩土方久元の占領
8 小栗に新聞発行の意見があった
9 開国論者としての青年小栗剛太郎
10 小栗に国粹保全の意見もあった
11 小栗と三井家の大番頭三野村利左衛門との関係
12 小栗上野介の決死諫争とその成果
■小栗上野介の家系
1 松平姓から小栗姓に変った家筋
2 祖先小栗忠政のかがやかしい武勲
3 小栗上野介の父新潟奉行小栗忠高と故大隈侯夫妻
■小栗上野介と横須賀軍港
1 小栗上野介の横須賀造船所建設に関する手紙
2 日本海軍人の小栗上野介に対する観方
3 横須賀開港記念日と開港功労者の末路
■小栗上野介の日常生活
■小栗上野介の埋蔵金の噂さ
■小栗上野と新旧史家の評論

[附説]江戸幕府の主権とその組織
1 江戸幕府の憲法と統治権
2 公方・大名および旗本の地位
3 天皇の位置と武家制度
4 江戸幕府の武士訓(家康の夜話)
5 井伊大老時代の幕府の職制
6 幕府の職制と明治の太政官々制との比較
7 江戸武家の邸、旗本知行所、旗本の領米、旗本の生活の様態

【解説】『開国の先覚者 小栗上野介』を推す 礫川全次

蜷川新[ニナガワアラタ]
著・文・その他

礫川全次[コイシカワゼンジ]
解説

内容説明

徳川幕府最後の能吏。万延元年遣米使節として世界一周した先覚者であり、横須賀製鉄所を建設した日本近代化の先駆けであり、封建制から郡県制への壮大な構想をもっていた、徳川幕府下の優秀な官僚たちのなかでも最良の能臣小栗忠順は、それゆえに明治維新政府から恐れられ、斬殺された。上野介の義理の甥であり、小栗の復権と再評価に力を注いだ蜷川新が、同時代人や親族から直接見聞きした証言を含めた、彼にしか書けなかった小栗上野介の伝記、完全翻刻版。

目次

小栗上野介の外交上の功績
小栗上野介の国防上の功績
小栗上野介の国の財政と経済に関する功績
小栗上野介の国内統一および郡県制創設の主張
最後の江戸城会議と小栗の官軍掃滅の作戦方略
小栗に科した虚偽の罪状と不法の斬首
小栗上野介に対する三宅雪嶺博士の批判
小栗の作戦方略に驚嘆した長藩の大村益次郎
小栗上野介と西郷隆盛との対照
小栗上野介と勝海舟との対照〔ほか〕

著者等紹介

蜷川新[ニナガワアラタ]
1873(明治6)年‐1959(昭和34)年。母は小栗忠順の妻・道子の妹である、建部政醇の娘はつ子。東大法学部・大学院卒業、法学者。大学教授、新聞記者、赤十字顧問などを歴任した

礫川全次[コイシカワゼンジ]
1949年生まれ。在野史家。歴史民俗学研究会代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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うつせみ

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学術書としては若干、いや相当小栗に感情移入しすぎており、偏っていると言われても仕方がない内容だったと思う。しかし、幕末の薩長が読売ジャイアンツと同じくらい嫌いな私個人としては、非常に痛快な一冊でもあった。 いずれにせよ、小栗が義務教育の教科書に記載されるべき偉人であることに疑いの余地はない。

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