内容説明
精神保健福祉法2013年改正では、100年を超える日本型システム(強制入院の責任の一端を家族に負わせる制度)が撤廃され、歴史的大転換を遂げることが期待されていた。しかし結果は、医療保護入院の入院基準を緩和する“改正”でしかなかった。―精神保健・医療・福祉の構造的・普遍的問題を多様な視点から検証し、抜本的制度改革の方向性を明らかにする。
目次
座談会 精神保健福祉法改正
精神保健福祉法の改正について―保護者の義務規定の削除と医療保護入院の要件の変更について
今次精神保健福祉法改正は何を意味するか
精神保健福祉法の改正について
ユーザーにとって使い勝手の良い精神科医療福祉へ
精神保健福祉法改正
認知症の人と精神保健福祉法
「精神保健福祉法」の改正―保護者制度の削除の意義
法改正を足がかりに取り組む改革の展望と課題
精神保健福祉法の見直しについて〔ほか〕
著者等紹介
太田順一郎[オオタジュンイチロウ]
1988年岡山大学医学部卒業。岡山大学医学部附属病院、高見病院(現・希望ヶ丘ホスピタル)、岡山大学医学部附属病院助手、岡山県立岡山病院(現・岡山県精神科医療センター)副院長を経て、2009年から岡山市こころの健康センター所長
岡崎伸郎[オカザキノブオ]
1958年生まれ。精神科医。東北大学医学部卒業。東北大学附属病院精神科病棟医長、仙台市精神保健福祉総合センター所長、小高赤坂病院副院長をへて、2009年から国立病院機構仙台医療センター精神科部長。他に公職として、精神保健従事者団体懇談会代表幹事、日本精神神経学会理事(歴任)、日本精神病理学会評議員、日本精神科救急学会評議員、全国精神医療審査会連絡協議会理事、『精神医療』編集委員など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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