中国巨大資本主義の登場と世界資本主義―WTO加盟以降の中国製造業の拡張再編と日本の選択

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中国巨大資本主義の登場と世界資本主義―WTO加盟以降の中国製造業の拡張再編と日本の選択

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  • サイズ A5判/ページ数 303p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784826504270
  • NDC分類 333.6
  • Cコード C3033

出版社内容情報

WTO加盟以降の中国資本主義の驚異的な勃興は、その巨大な国土と、13億という膨大な労働力に支えられた世界市場に匹敵する圧倒的な市場に、その源泉を求めることができる。

中国の国内市場は厳しい市場競争の中で培われたIT産業、自動車産業、繊維・衣料産業は海外輸出市場から国内市場の開拓へとシフトしつつあり、韓国、マレーシア、シンガポール、タイ、フィリピン、インドネシア諸国のアジア資本主義の勃興を背後で支える多層的・多次元的市場である。

対照的に衰退の一途を辿る日本製造業は、バブル崩壊によってかつての栄光の座から滑り落ち、未だに構造不況から抜け出せていない。97年のアジア為替決済危機に際して円がアジア基軸通貨たりえなかったことはその後の日本経済を象徴している。

ドル・ユーロが基軸通貨として支配するグローバルキャピタリズムの停滞と元が支配するアジア資本主義の勃興こそ21世紀世界の新しい世界図になるのかもしれない。

中国経済分析の第一人者による待望の一冊!


序 ―本書の課題と構成に寄せて
第1章 中国のWTO加盟とドル・ユーロ・人民元・円関係の変化 ―中国産業・日本産業の世界市場的役割の変化とその意味 /1.アジア為替決済危機から中国のWTO加盟へ/2.中国製造業によるアジア産業の再編/3.ドル・ユーロ・人民元・円関係の変化/4.アメリカ資本主義の二重性とその中国との連関
第2章 戦後日本資本主義と日本産業の根本問題 ―伊藤誠の所説に関連して/第1節 中国・アジア資本主義の台頭の意義―グローバルキャピタリズムの表層化、実体面を担う中国巨大資本主義の登場 /1.世界IT産業の生産拠点化した中国・アジア 1 中国をセンターとするアジア資本主義の競争力の増大 2 日本半導体産業、IT産業、バイオ産業と対アジア連携 3 台湾IT産業を取り込んだ中国IT製品の輸入増圧力 4 中国・アジアシステムの一部分としての日本へ 5 中国における新産業革命と新資本主義の起動/2.アメリカ金融資産バブルのバスト? 1 グローバルキャピタリズムの不安定の増大 2 アメリカ金融資産バブルバストの現実問題化 3.伊藤誠の欧米マルクス主義的課題設定 1 宇野経済学の現状分析と欧米志向 2 フランクの『リオリエント』が提起したアジアシか 2.答えられないとすれば、資本主義はどこへ行くのか 3.グローバルキャピタリズムは、新産業革命の媒介物か? 4.新産業革命は、新資本主義の登場を意味するか?/第3節 ドル体制実質的崩壊と新産業革命―資本主義一般の最終段階か、中国・アジア資本主義の新段階の開始か/1.宇野段階論の現代的有効性はどこまでか?/2.宇野段階論の再検討/3.パクス・アメリカーナ論の検討/4.20世紀を今日的にどう総括するか
第4章 「中国発デフレ」が幕開けした21世紀の展望―新産業革命を基盤とするアジア分業関係と為替体系再編の開始/第1節 「日本デフレ」の原因は、デフレ・スパイラルか世界経済の構造変動か?/1.「日本デフレ」に対する二つの解釈 1 日本金融資産バブルとその破綻の歴史的結果 2「日本デフレ」は日本経済の内部要因か、世界市場要因か/2.デフレ・スパイラル説の検討 1 一般物価デフレは貨幣的現象か 2 企業間信用売買と支払手段としての貨幣の重要性 3 一般物価デフレと金融資産デフレの区別と関連 4 マネタリスト的マクロ経済学による「日本デフレ」論の誤謬/3.「日本デフレ」構造問題原因説の検討 1 日本製造業の構造改革の遅れ 2 日本経済のサービス・世界産業の再編へ―中国産業の拡張再編の進行と中国自動車産業の起動の意味/1.21世紀の幕開けと『中国発デフレ』以後の局面の特徴 1 中国貿易の拡大と「中国発素材インフレ」の局面の特徴 2 パソコン産業・IT産業の中心的生産基地となった中国 3 中国自動車産業の起動 4 中国産業の多層性とその新たな区分の必要性/2.中国製造業の急速な拡張・再編成による国内市場の発展 1 世界市場としての規模を持つ中国国内市場 2 中国市場とアメリカ市場の国際市場としての同質性と異質性 3 中国産業と周辺諸国産業との分業関係/3.「中国発デフレ」と「中国発素材・エネルギーインフレ」の並存 1 中国素材産業の独自的起動と「中国発素材インフレ」 2 中国素材・エネルギー・産業の浪費性と環境破壊 3 世界最大の中国石炭産業の拡張/4.中国・アジア資本主義の歴史的特異性 1 素材産業の中国・アジアへの集中の歴史的特異性 2 基軸国の基軸産業という域を超えた現代産業の生産力の質 /5.日本製造業に対する中国製造業の新たなインパクト 1 日本製造業の中国における存在感の無さと「反日運動」 2 日本の「知財立国」路線の空洞化 3 日本製造業への中国製造業の新たなイ世界市場企業の活動 3 人民元の過小評価の是正と米中相互依存関係の進展 4 人民元切り上げを阻む中国の古い自己認識と国内的構造問題 5 中国巨大資本主義の登場に直面する日本産業の課題

●ブックデザイン=臼井新太郎
●組版=字打屋

目次

第1章 中国のWTO加盟とドル・ユーロ・人民元・円関係の変化―中国産業・日本産業の世界市場的役割の変化とその意味(アジア為替決済危機から中国のWTO加盟へ;中国製造業によるアジア産業の再編 ほか)
第2章 戦後日本資本主義と日本産業の根本問題―伊藤誠の所説に関連して(中国・アジア資本主義の台頭の意義;伊藤誠「大不況」シナリオの方法論と時期区分)
第3章 中国資本主義の台頭に直面して、日本資本主義に何が問われているか(金子勝の危機認識に寄せて;いま、資本主義に問われているのは何か ほか)
第4章 「中国発デフレ」が幕開けした21世紀の展望―新産業革命を基盤とするアジア分業関係と為替体系再編の開始(「日本デフレ」の原因は、デフレ・スパイラルか世界経済の構造変動か?;「中国発デフレ」が示す世界市場の新たな焦点 ほか)
第5章 中国産業の拡張再編からアジア産業・世界産業の再編へ―中国産業の拡張再編の進行と中国自動車産業の起動の意味(21世紀の幕開けと「中国発デフレ」以後の局面の特徴;中国製造業の急速な拡張・再編成による国内市場の発展 ほか)

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