メンタルヘルス・ライブラリー<br> メンタルヘルスはどこへ行くのか

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メンタルヘルス・ライブラリー
メンタルヘルスはどこへ行くのか

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  • サイズ A5判/ページ数 251p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784826503464
  • NDC分類 493.79
  • Cコード C3047

内容説明

遺伝子解析などによって脳科学(brain science)が飛躍的に進歩し、知覚、思考、感情など人間の精神機能の研究が脚光を浴びる一方、大阪府立池田小学校の無差別殺傷事件や、アメリカのアフガニスタン侵攻に見られる“戦争”行為は、物質としての脳の研究によっては解明できないし、防ぐこともできない。人間の「こころ」はトータルな概念である。メンタルヘルスは、人間存在をトータルにとらえようとする領域なのである。気鋭の精神科医によるメンタルヘルスの新展開。

目次

精神科医療はどこへ行くのか―「心理学化」と「自己責任化」の社会の中で
精神障害者の地域サポートシステムはどこへ行くのか
子どものメンタルヘルスはどこへ行くのか
若者のメンタルヘルスはどこへ行くのか
現代女性のメンタルヘルスはどこへ行くのか―性と食との背景から
職場のメンタルヘルスはどこへ行くのか
高齢者のメンタルヘルスはどこへ行くのか―妻嫁娘とともに揺れる痴呆介護
メディアと精神科医療の関係はどこへ行くのか―ある精神科医の告白
いわゆる「触法精神障害者」問題はどこへ行くのか
精神保健福祉センターはどこへ行くのか

著者等紹介

岡崎伸郎[オカザキノブオ]
1958年生まれ。東北大学医学部卒業。小高赤坂病院診療部長、東北大学医学部附属病院精神科病棟医長をへて、2000年から仙台市精神保健福祉総合センター所長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

出版社内容情報

遺伝子解析などによって脳科学(brain science)が飛躍的に進歩し、知覚、思考、感情など人間の精神機能の研究が脚光を浴びる一方、大阪府立池田小学校の無差別殺傷事件やアメリカのアフガニスタン侵攻に見られる“戦争”行為は、物質としての脳の研究によっては解明できないし、防ぐこともできない。人間の「こころ」はトータルな概念である。メンタルヘルスは、人間存在をトータルにとらえようとする領域なのである。気鋭の精神科医が多様な臨床経験をとおして精神医療・保健・福祉の新たな可能性に挑むメンタルヘルス論の新展開。

まえがき 岡崎伸郎
[巻頭メール対談]メンタルヘルスはどこへ行くのか 岡崎伸郎v.s.香山リカ
精神科医療はどこへ行くのか~「心理学化」と「自己責任化」の社会の中で 高木俊介
精神障害者の地域サポートシステムはどこへ行くのか 西尾雅明
子どものメンタルヘルスはどこへ行くのか 本間博彰
若者のメンタルヘルスはどこへ行くのか 塚本千秋
現代女性のメンタルヘルスはどこへ行くのか~性と食との背景から 浜垣誠司
職場のメンタルヘルスはどこへ行くのか 石井一
高齢者のメンタルヘルスはどこへ行くのか~妻嫁娘とともに揺れる痴呆介護 山崎英樹
メディアと精神科医療の関係はどこへ行くのか~ある精神科医の告白 香山リカ
いわゆる「触法精神障害者」問題はどこへ行くのか 中島直
精神保健福祉センターはどこへ行くのか 岡崎伸郎


20世紀は物質文明の進歩と大量殺戮という、科学技術のヤヌス的性格に翻弄された時代だった。それに対してこれから私たちが生きてゆく21世紀は「こころの世紀」になるだろう、と希望を込めて言われることがある。それは特に20世紀の終盤から脳科学brain scienceが飛躍的に進歩し始め、知覚、思考、感情といった人間の精神機能のしくみを自然科学的に解き明かそうとする研究方向が脚光を浴びたこととの対比でもある。物質としての脳の性質が判っただけでは人間を理解したことにはならないし、幸せにもなれない。例えば21世紀の幕開けの年におきた2つの大きな出来事、大阪池田小学校における無差別児童殺傷事件にしても、アメリカにおける同時多発テロとそれに端を発したアフガニスタンでの“戦争”にしても、紛れもなく人間の脳活動のなしたことだが、脳の解明だけではこれらを理解することも防ぐこともできない。そこには自然科学的方法の未だ遠く及ばない個人史的な事情があり、個人の自由意志の問題があり、また個人を取り巻く社会的文脈があり、政治的、民族的、宗教的背景もある。これらをトータルに理解できる地平に立とうとすれば、洋の東西を問わず昔から馴染んできた「こころ」という抽象概念に田小学校事件がおきた。この事件は単に司法精神医学上の大問題であるだけでなく、日本の精神医療やメンタルヘルスの現状の貧困を先鋭に突きつける契機になった。編者としてはこの事件の影響から遠いところに身を置いて「メンタルヘルスはどこへ行くのか」を語ることは不可能と考え、急遽適任者を選んで一章を担当してもらった。
 こうした事情もあって当初の予定より編集作業は遅れたが、批評社のスタッフのみなさんには辛抱強く待っていただいた。記して謝意を表する。この論考集が、精神医学・医療・保健・福祉従事者や当事者、そしてメンタルヘルスを深く自らの問題と捉える一般の読者にとって、なにがしかを考える縁となれば幸いである。

岡崎伸郎(仙台市精神保健福祉総合センター所長)と香山リカ(精神科医、著述家)による巻頭対談をはじめ、全論文書き下ろしの充実の一冊。