出版社内容情報
部落差別論を土台に「ケガレ」を巡る排除と包摂、「聖なるもの」と「賤なるもの」の対構造を社会科学的分析方法で明らかにしつつ、部落差別の今日的現象の実態分析を通して、解放政策を具体的に提起する。おなじみ「文学部ただの八木教授」の最新論文集!
序 /【第1部 理論研究篇】
●第1章 解放・平等・同化のトリレンマ─部落問題の社会学
●第2章 差別撤廃政策と被差別アイデンティティの変容─アファーマティヴ・アクションと「同和」対策特別措置
●第3章 「内」と「外」の弁証法─「アイデンティティのための他者」論
●第4章 「境界」論への自我論的再接近─アイデンティティ・ポリティクスの周辺
●第5章 「排除」と「包摂」の社会学─ジンメル社会学におけるストレンジャーと差別
●第6章 排除と受容の二元性―〈ケガレ〉の関係論的意味
●第7章 自己・非自己・他者のトリアーデ―反差別と脱物象化
【第2部 調査研究篇】
●第8章 部落問題の社会調査論
●第9章 部落青年層のアイデンティティ状況
●第10章 自我概念としての〈部落民〉
●第11章 「差別意識」の推論構造
●第12章 人権意識の変容とその方向性
○結論○引用文献/事項索引/人名索引
内容説明
部落差別の現実に学び、日本の基層文化に潜む排除と包摂、浄と穢、聖と賤の対構造を「境界領域」における関係の文化性を通して解読する。
目次
第1部 理論研究篇(解放・平等・同化のトリレンマ―部落問題の社会学;差別撤廃政策と被差別アイデンティティの変容―アファーマティヴ・アクションと「同和」対策特別措置;「内」と「外」の弁証法―「アイデンティティのための他者」論;「境界」論への自我論的再接近―アイデンティティ・ポリティクスの周辺 ほか)
第2部 調査研究篇(部落問題の社会調査論;部落青年層のアイデンティティ状況;自我概念としての「部落民」;「差別意識」の推論構造 ほか)