出版社内容情報
いつの世も「病者」は〈了解不能な者〉〈奇異な者〉として社会の背後(森)に追いやられてきた。その「森」の中で真に「生」を考え続けてきた詩人たちが、慟哭のメッセージを世に送る。
編者まえがき ―森の叫び― さけび/現実と異界とのはざまで/渦/春うらら/ある夜/ふるさと/詩篇/青褪めたリンゴ/アラブ人の牧師のいる教会へ行きたい/[散文詩抄]雨(他三篇)/わたし/なぜ/盲目の季節/病気/午后の死/早く、早くしてくれ/おかしとお菓子 ―夢想― 病院の中で/釣り糸/宜野座のテントで/空さん/現在進行形/骸骨に弱い/教えて下さい(他2篇)/冬のわたし/旅/鏡/旅立ち/鳥よ/生活の柄/青春/いじわる婆さんの子守り唄/俺はほんとに気違いか/病身/玲於へ贈る/異夢への闊歩/流浪の歌/ある讃歌/わたし現実です/わたし/見知らぬあなた(他一篇)/水星幻想/電気治療(他一篇)/空夢][夢想]1.夢のかたりべ/天の一段目/青空と雲が怪しい/ブリキの飛行機/別格/ホーマー/病院いつ解散しますか/音波/僕生きているの/わたしひとりの雨/五で止めることができない/誰にもできない技をやってみたい/2.声・断片/3.病窓から/4.私と精神病/甘ったれ/便り/病床にて/病気と信仰/妄想を越えて/我々人類の歩むべき道/悩める病者たち/もっと生きる努力を私はしたい/自分の中に存在する異常性について/うさぎ小屋/他の人も自分