目次
序章 「私たちはこれでいいのだろうか」―「麻薬」から「毒」を作るために
第一章 (反)「革命」としての「美少年マンガ」
第二章 疎外者の自己幻想―中島梓の「少年」
第三章 「川口大三郎」から「少年」へ
第四章 「闘争」する「少年」
第五章 商品の「逆転劇」―中島梓=栗本薫「真夜中の天使」論
第六章 史上「完璧」な「JUNE」―野村史子「テイク・ラブ」論
第七章 「飼育係」の法―西条公威「ABSOLUTE BODY CONTROL」論
第八章 「強姦」しない方を望むこと―本仁戻「飼育係・理〓」シリーズ論
著者等紹介
金子亜由美[カネコアユミ]
1983年茨城県生まれ。早稲田大学教育学部国語国文学科卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。専攻、日本近代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぐうぐう
21
とても野心的な「やおい」論だ。「やおい」から「BL」が派生したのは間違いないのだが、「やおい」と「BL」には明らかな違いあるとする論考はこれまでもあった。「やおい」の祖である中島梓が「BL」を嫌悪していたのは有名な話だが、本来地続きである「やおい」と「BL」がいかなる理由により変遷したのか、中島梓はなぜ「BL」を嫌ったのか、そもそも彼女はどうして「やおい」を生まなければならなかったのかが本書の始まりとなっている。著者である金子亜由美は、そこに1968年の階級闘争としての学生運動を見る。(つづく)2026/01/21
しゅん
10
中島梓を中心に、やおい/BLの文化を反資本主義闘争から語る充実の評論。全共闘運動の最中で起きた早稲田大学生のリンチ殺人を、クラスメイトの立場から見ていた。どのことが中島梓の批評の源流にあり、やおい文化の源流にあった。忘れられた繋がりを見出す試み。物語の語り方がめちゃくちゃ上手くて、紹介されている全く知らない作品がとても魅力的に思える。私は「1968年」を高く評価しない資本主義者だが、金子さんの文章にはムーブされるものがあったし、「商品」や「物語」とは何なのかを改めて考えたくなった。2026/01/01




