目次
1 序論(「文の包摂」という逸脱的な造語法;先行研究における「文の包摂」)
2 本論1「文の包摂」の記述的な考察(総論)(「文の包摂」の出現状況の調査;「文の包摂」の諸特徴の記述)
3 本論2「文の包摂」の記述的な考察(各論)(後項「発言」の記述的考察;後項「感」の記述的考察;後項「程度」の記述的考察;後項「攻撃」の記述的考察)
4 本論3「文の包摂」の理論的な考察(「文の包摂」の文法的な成立基盤;「文の包摂」の語彙的な成立基盤;「文の包摂」の音韻的な成立基盤;「文の包摂」の表現効果的な成立基盤)
5 結論(「語」と「文の包摂」;本研究のまとめと今後の展望)
著者等紹介
泉大輔[イズミダイスケ]
立教大学国際化推進機構日本語教育センター教育講師。国立国語研究所共同研究員。明治大学国際日本学部兼任講師。宮城県仙台市出身。専門は日本語学、語彙論。東北大学卒業後、民間企業で勤務した後、東京外国語大学大学院に入学。東京外国語大学大学院博士後期課程修了(博士)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Shiba
2
「振り込め詐欺」「ハワイへ行こう!キャンペーン」など、複合名詞の前項に文の形の成分が現れる現象の研究/逸脱的で創造的なこの言語表現そのものが面白い/一見色物っぽい研究対象に思えるが、語構成や引用など日本語研究の幅広い分野に波及する可能性が見えて興味深い/筆者はあえて文包摂の定義を広めにとっているが、それでも「いいねボタン」は固有名詞では?といった疑問がちらつく(固有名詞自体も定義が難しそう)/一部の文包摂名詞には被引用者と引用者の視点が併存する性質があるという分析に納得、ただ主観性との関係がややこしそう2024/09/29