目次
序章 深い対話とはなにか(哲学対話の定義、歴史、関連分野;対話の意義と探究の共同体 ほか)
第2章 対話の目的と方法(対話を楽しむ、思考を深める―哲学カフェ、ブレインストーミング;教育する ほか)
第3章 対話の実践方法(対話の場所と環境;目的とファシリテーション ほか)
第4章 知っておきたい哲学のテーマの概説(人生と生き方;政治と社会 ほか)
第5章 付録(海外の現状;関連書籍 ほか)
著者等紹介
河野哲也[コウノテツヤ]
1963年生まれ。立教大学文学部教授。専門分野:現象学、心の哲学、環境哲学、教育哲学
得居千照[トクイチアキ]
1989年生まれ。筑波大学大学院人間総合科学研究科博士後期課程。専門分野:教育学(社会科教育)
永井玲衣[ナガイレイ]
1991年生まれ。立教大学兼任講師、上智大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程。専門分野:倫理学、哲学プラクティス、ケア、サルトル(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たろっくす
4
定義や歴史的背景だけではなく、どんな場面で活用されていてどんな効果をもたらしているのかが体系的に述べられていた。併せてファシリテーターの役割を含めた実践方法も語られているのでこの一冊で哲学対話の全容が理解できるようになっていた。個人的に良かった点は、哲学対話の全容をある程度理解したうえで哲学史の変遷が語られているところだった。哲学対話の意義を理解したうえでそれがどんな哲学史を辿って生まれたのかがスッと頭に入ってきた。専門知識は必要ないとはいえ歴史的背景を少しでも知っていた方が対話に広がりをもたらせる。2021/07/23
Yuka
4
しっかりと勉強させていただきました。 久しぶりに論文書いて、これまでのらくらやってきた哲学対話の研究にもRAとして関わらせていただくようにもなったので、ちゃんと軸足おいて勉強せねばなと思いました。 未熟ながら実践に携わらせていただくなかで改めてこども哲学の楽しさと奥深さも体感しつつあるので、哲学の知識をこのタイミングでしっかりと自分に身に着けさせたいなと思いました◎2020/11/26
sakanarui2
3
哲学対話の目的や実践方法、哲学のテーマの概説、哲学対話に関連する団体やブックガイドなど、広く浅く体系的に紹介されている。前に読んだカフェフィロ編の『哲学カフェのつくりかた』は実践者の声が中心で、私の中で哲学カフェとはなんぞやということへの理解はやや漠然としていた。それが、この本とあわせて読むことで、構造をともなって少しはっきり見えてきた気がした。2023/10/29
hryk
3
哲学対話の歴史、実践方法、関連知識や書籍の紹介など、行き届いた本。索引があるのがよい。2021/10/03
Kyohei Matsumoto
2
哲学対話のハンドブック。実際の実践の部分から、哲学的な話まで様々書いてあって参考になった。この本をスタート地点にして色々な本を読んでいかなければ。自分の哲学カフェでは、倫理的なテーマがまだあまり出ていないことや、もう少し社会や政治などの幅広いことに関しても哲学してみたいとも思ったし、自分のやっていることの狭さを感じた。これから拡大発展して行くための細々したこともこの本を見返したらヒントが得られそうだ。ホワイトボードなどは使わないという自分の方針にも自信が持てることもあった。2024/08/27