内容説明
写実を地軸として、反写実の世界をあざやかな手法でみせる「虚の世界」を芭蕉美学を通して顕現した水穂。その歌学の象徴の空間への扉を開く書。
目次
水穂の軌跡―近代短歌史に於ける水穂の位置
日本的なる象徴―連句文芸・殊に芭蕉を中心として
疎外の叙情―水穂歌学の一端
響けこの原―病雁論争の今日的意義
水穂の視点(「大日本歌人協会」の実体と真実;「大日本歌人協会」の解散をめぐって)
教科書の偏向―国語教科書に於ける短歌の扱いについて
あまざらしの紀要―スフィンクスの歌一首について
恋慕―私にとっての水穂への想い
資料(付録) 国語科教育に於ける詩歌教材の検討とその指導について
著者等紹介
森本善信[モリモトヨシノブ]
1942年神戸市に生まる。1962年県立夢野台高卒業。1966年駒沢大学文学部国文科卒業。同年より私立三田学園高校・滝川高校に国語科教諭として勤務。2004年3月定年退職。文芸部を中心とした月刊歌誌『あおやぎ』主宰。100号を以って発展解消す。又、勤務中、日本私学研究所研究員を3年間勤務。歌誌「潮音」同人
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