内容説明
「あそこに帰ろう」と私達はよく言う。あそことは、一切よけいな物を持たず走り抜けた砂漠のことである。あそこにはほんとうに何もなかった。そして私達にも、何もなかった。三百六十度、完全無欠の地平線と空しかなかった。
目次
シベリアからスペイン(古いトランク;シベリア;モスクワの空とオレンジ ほか)
モロッコ(ジブラルタル海峡を越えて;死者たちの広場;砂漠の闇 ほか)
シルクロード(イスタンブールの夕焼け小焼け;トルコの月;出発 ほか)
著者等紹介
内藤鏡子[ナイトウキョウコ]
1950年大阪生まれ。1976年―マドリッド在住。その後モロッコ、ヨーロッパ各地、中近東からインドまで陸路横断、1981年、内藤広建築設計事務所開設。取締役兼マネージャーとして経営にかかわり現在に至る
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