出版社内容情報
ナトリウム火災事故により再びもんじゅの危険性が議論される。原子力研究者自身による世界初の全面批判の書き下ろし。
はじめに
第1章 夢としての高速増殖炉
1、うたかたと消えた石油ショック
2、消えないエネルギー枯渇の不安
3、このうえない救世主が現れる
第1章の注
第2章 エネルギー発生の仕組み・・・軽水炉とのちがい
1、原子爆弾と同じエネルギー発生の仕組み
2、エネルギー発生の仕組み・・・高速増殖炉と軽水炉、どこがちがうか
3、増殖の仕組み・・・増殖するには高速中性子でなければならない
第2章の注
第3章 高速増殖炉は「増殖」しなければ成り立たない
1、「増殖」は高速炉のいのち
2、再処理工場がなければ成り立たない高速増殖炉
3、増えた燃料もロスで帳消し? 本当はどのくらい増えるのか
4、いつまでたっても動かない次の高速増殖炉・・・倍増時間の問題
5、「プルトニウム焼却炉」は高速増殖炉自滅への道
第3章の注
第4章 暴走しやすい高速増殖炉
1、高速増殖炉「もんじゅ」の四大危険性
2、燃料が寄れば暴走・・・原爆に近づいた原発
3、燃料スランピング事故
4、核爆発したチェ蛇のごとく奇妙な配管構造
2、薄くてベランベランの配管
3、地震に弱いのは配管だけではない
4、燃料棒破損の危険は軽水炉以上
第6章の注
第7章 プルトニウムの危険性
1、「もんじゅ」とともに大量流通が始まるプルトニウム
2、プルトニウムはなぜ危険か
3、危険性を明らかにしたゴフマン博士の功績
4、ごまかされやすいプルトニウムの人体への影響
5、マンハッタン計画プルトニウム被曝作業者に続発する肺ガン死
6、高速増殖炉は再処理工場の危険も道連れに
第7章の注
第8章 どこまでいくのか、最悪の事故
1、安全装置も予想外の事態ではあてにならない
2、高速増殖炉は炉心溶融も起こしやすい
3、「事故解析」と安全審査のやり方
4、ギロチン破断は起こらないか、ECCSがなくても大丈夫か
5、軽水炉にはない「技術的には起こるとは考えられない事象」
6、本当に「技術的には起こるとは考えられない」か
7、最悪の事故はどこまでいくか
第8章の注
第9章 プルトニウムは核兵器の材料
1、核兵器