自己責任社会の歩き方―生きるに値する世界のために

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784822817718
  • NDC分類 304
  • Cコード C0036

出版社内容情報

弱いもの、貧困者、障害者が徹底的に踏みにじられる貧困社会。電通過労死事件はじめ、心痛む悲惨な事件を通して現代の病巣を描く。弱いもの、貧困者、障害者が徹底的に踏みにじられる貧困社会。こころ痛む悲惨な事件をとおして現代の病巣を描きます。希望をつなぐ“アジア大作戦”“いのちのとりで”──現場をめぐって考えたことを優しい言葉で語ります。あなたに寄り添う一冊です。

はじめに



第1章 踏みにじられるいのち

 1 相模原事件

    障害者の世界は、「豊か」だ

    石原慎太郎の葛藤と、事件の背景を考える

    障害者はゴミでも天使でもない

 2 「保護なめんな」ジャンパー事件

    生活保護バッシングと役所バッシングの5年周期

    小田原市役所に申し入れ──「ジャンパー問題」の背景にあるもの

 3 あるシングルファザーの奮闘

    震災父子家庭

    シングルファザーの快進撃

    法律は変えられる

 4 電通過労死事件

 5 秋葉原事件犯人の弟の自殺



第2章 アジア大作戦

 1 亡命者・イェダりんの大冒険

    徴兵を拒否してフランスへ亡命した22歳の韓国人

    イェダりん来日、外国特派員協会で記者会見!

 2 アジア反戦大作戦

    トンチ大作戦、「阿佐ヶ谷の変」

    世界中と繋がることで、戦争をさせない/できない世界を!

 3 カオス! 奇跡のアジアマヌケ交流祭り週間!!



第3章 いのちのとりで

 1 エキタス(AEQUITAS)新宿街頭宣伝

 2 10年目の自由と生存のメーデー

 3 家賃を下げろデモ!

 4 いのちのとりで

    生活保護切り下げで起きていること

    設立イベントと、ある若者との出会い



第4章 現場をめぐり考えた

 1 40歳・女、「絶滅危惧種」

 2 有害で、役に立たない精神論

 3 オウム事件から20年

 4 あるアイドルのライブにて

 5 現場を巡り考えた

 6 年末年始に巡った越冬現場



あとがき

雨宮 処凛[アマミヤ カリン]
1975年、北海道生まれ。愛国パンクバンドボーカルなどを経て、2000年に自伝的エッセイ『生き地獄天国』(太田出版/ちくま文庫)を出版して作家デビュー。若者の「生きづらさ」についての著作を発表しつづける一方で、イラクや北朝鮮への渡航を重ねる。06年からは貧困問題、格差問題に取り組み、3.11福島原発事故以降は脱原発問題にも取り組む。
 「反貧困ネットワーク」世話人、『週刊金曜日』編集委員、フリーター全般労働組合組合員、「こわれ者の祭典」名誉会長、「公正な税制を求める市民連絡会」共同代表。
著書に『生きさせろ!──難民化する若者たち』(太田出版/ちくま文庫、JCJ賞〈日本ジャーナリスト会議賞〉受賞)『プレカリアートの憂鬱』(講談社)、『14歳からわかる生活保護』(河出書房新社)、『子猫の肉球』(小学館)、『一億総貧困時代』(集英社インターナショナル)ほか多数。
 共著書、『ワーキングプアの反撃』(福島みずほ、七つ森書館)『貧困と愛国』(佐高信、毎日新聞社)『対論 生き抜くこと』(香山リカ、七つ森書館)ほか多数。

目次

第1章 踏みにじられるいのち(相模原事件;「保護なめんな」ジャンパー事件;あるシングルファザーの奮闘;電通過労死事件;秋葉原事件犯人の弟の自殺)
第2章 アジア大作戦(亡命者・イェダりんの大冒険;アジア反戦大作戦;カオス!奇跡のアジアマヌケ交流祭り週間!!)
第3章 いのちのとりで(エキタス(AEQUITAS)新宿街頭宣伝
10年目の自由と生存のメーデー
家賃を下げろデモ!
いのちのとりで)
第4章 現場をめぐり考えた(40歳・女、「絶滅危惧種」;有害で、役に立たない精神論;オウム事件から20年;あるアイドルのライブにて;現場をめぐり考えた;年末年始にめぐった越冬現場)

著者等紹介

雨宮処凛[アマミヤカリン]
1975年、北海道生まれ。愛国パンクバンドボーカルなどを経て、2000年に自伝的エッセイ『生き地獄天国』(太田出版/ちくま文庫)を出版して作家デビュー。若者の「生きづらさ」についての著作を発表しつづける一方で、イラクや北朝鮮への渡航を重ねる。06年からは貧困問題、格差問題にも取り組む。「反貧困ネットワーク」世話人、『週刊金曜日』編集委員、フリーター全般労働組合組合員、「こわれ者の祭典」名誉会長、「公正な税制を求める市民連絡会」共同代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ちえ

19
再読2024/01/03

hk

19
「人生とは選択の連続である」 昨今とみに人口に膾炙しているフレーズだが、ここにはキリスト教価値観がひそかに包摂されている。どういうことかといえば「貴方の現在の境遇はたゆまぬ選択の結果であり、今の不遇はあなたの決断が拙かったためだ。つまり不幸は自分で蒔いた種であり、自分で責任を取らなければならねえぜよ」という含意が込められているのだ。オイラに言わせれば人々は常日頃から選択し続けるほどの余裕はない。行雲流水ながれに身を任せて生きているのが専らだ。「人生とは選択の連続である」なんていう出来の悪いアジテーションは2017/06/16

タナカとダイアローグ

12
図書館本。知的障害•発達障害、身体障害について考える流れでパンチバックを読み、相模原の障害者施設での悲劇が冒頭にあったため読んだ。序文にある「犠牲の累進性(入江公康氏より)」は日常にある。不幸な境遇の底は日本の貧困家庭よりも難民だっていう極論や、努力すれば報われる教と繋がっている自己責任論が自分の状況を不幸だとすら認識させてくれない‥雨宮さんのような活動家は、明日は我が身だし、自分がそうなりたくないという原動力がある。自分もおなじ。たまたま折り重なった運と偶然で今があり、そのせいで不運な状況は何とかしたい2023/09/24

Humbaba

10
本人の努力は必要だが、努力すればかならず叶うというわけでもない。そのため、問題が発生してしまった場合にはセーフティネットを用意しておくことが重要である。しかし、それは個人の力でどうにかできるようなものではない。それがあることで多くの人が安心して挑戦できるようになるものである以上、国が責任持って用意することが求められる。2017/06/11

ミヒャエル・安吾

4
自己責任てのは、権力者に有利な言説でなあ。誰も「全く」過失のない人間なんていないから、穴に落ちた時にかつての過失を遡及させてその責任を問うことが出きるんだよ。全く、卑怯なやり方だがね。2017/05/09

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