国防政策が生んだ沖縄基地マフィア

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784822815332
  • NDC分類 312.199
  • Cコード C0036

出版社内容情報

なせ安倍首相は新基地建設を進めようとするのか。その裏で蠢く「基地マフィア」の実態を、『週刊金曜日』編集長と若き記者が暴く。

自民党中央政府は辺野古での基地建設を諦めていない。とすれば名護ではその受け皿になる集団が今後も必要になるということである。……カネと権力という普遍的な動機でいまも動く基地マフィアの動向を注視し続けなければならない。(はじめに「なぜ基地マフィアを追うのか」より)

はじめに なぜ基地マフィアを追うのか──平井康嗣
第1章 名護市の基地マフィア 2008年
第2章 基地マフィアと名護市長選 2013年?2014年
第3章 新基地建設に揺さぶられ、膨らむ基地利権 2014年
第4章 変わる沖縄の政財界と流動化する民意 2014年11月
第5章 脱「基地経済」への道程 2015年4月
おわりに──野中大樹

【著者紹介】
平井 康嗣
『週刊金曜日』編集長

目次

序章 足下の小さな事実
第1章 名護市の基地マフィア―2008年(米軍再編マネーに群がる基地マフィアたち;守屋武昌更迭を切望した名護市;少女暴行事件を無視した名護市議会自民党系議員たち;沖縄防衛「族」議員;1年間で学生の7割が逃げた“振興費”学校)
第2章 基地マフィアと名護市長選―2013年~2014年(大混乱の名護市長選候補者選び;基地マフィアたちのもくろみと、大誤算;「たった4、5人でものごとを決めてはダメですよ」―比嘉鉄也・元名護市長インタビュー;首相官邸、自民党、『産経新聞』、東京からのおぞましい「一本化」圧力;名護市で「推進」を叫ぶ正式候補が誕生;問われた沖縄北部振興事業の実態)
第3章 新基地建設に揺さぶられるまち―2014年夏(基地マフィアに殺された元銀行員;地方権力者と対峙する名護;膨らむ基地利権と漁協組合長の暴走;名護市を闊歩した利権屋の正体は元大手商社マン)
第4章 変わる沖縄の政財界と沖縄県知事選―2014年秋(沖縄、民意変化の胎動;「イデオロギーではなくアイデンティティが問われている」―平良朝敬かりゆしグループCEOに聞く)
第5章 脱「基地経済」への道程―2015年4月(「沖縄はカネの奴隷にはならない」―金秀グループ呉屋守将会長インタビュー;「財政依存、公共事業依存体質から沖縄は脱却する」―照正組社長、照屋義実インタビュー;沖縄振興策は見せかけの看板―琉球大学・島袋純教授インタビュー;ナショナリズムとアイデンティティのはざまで―作家・目取真俊氏インタビュー)

著者等紹介

平井康嗣[ヒライヤスシ]
1969年千葉県生まれ。1997年株式会社金曜日入社、『週刊金曜日』編集部配属。2010年より『週刊金曜日』編集長

野中大樹[ノナカダイキ]
1982年熊本県生まれ。2010年株式会社金曜日入社、『週刊金曜日』編集部配属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coolflat

14
ぶっちゃけて、なぜ辺野古移設かと言うと、中国抑止でも、米国の圧力でも何でもなく、地元の利権者、本書で言うところの『沖縄基地マフィア』がその理由だということがよく分かる。そして1996年から現在に至るまで辺野古移設は膠着し続けているが、皮肉にも反対派にとっては彼ら『沖縄基地マフィア』が余りにも欲深いがために、助けられている部分があることもよく分かった。ところで本書は実名で『沖縄基地マフィア』を挙げている。特にキーとなるのは、東開発グループ会長の仲泊弘次とCSSの萩堂盛秀で、彼らは特に砂利利権を牛耳っている。2015/10/28

shiozy

10
マフィアと聞くと、なにやらギャングのように思えるが、ここでいうマフィアは、基地補助金に絡みつく閉鎖的なインナーサークルの意味である。その閉鎖集団が実名で登場するからおもしろい。札束で頬を張る日本政府とそれを我が物に独占しようとする閉鎖集団。基地に限らず原発でも見られる光景である。だがしかしその横で、県知事選での結果に見る通り、オール沖縄としての再生が始まっているのだ。沖縄自治独立が見えてくる。2015/07/20

樋口佳之

3
なぜ知事はあの時点で寝返ったのかとか、基地賛成派の分裂と一本化の裏話とか、通常のマスコミやネットでは知り得ないような話2015/11/15

Yasuhisa Ogura

3
普天間基地問題の背後にある利権構造を明らかにしたもの。基地利権を牛耳る存在は、「基地マフィア」というネーミングにふさわしい。その暗躍ぶりが、リアルに描かれている。本書のタイトルは「国防政策が生んだ沖縄基地マフィア」であるが、それにとどまらず「基地マフィア」は国防政策を歪めてもいる。その最たる例が、地元の建設業者の利益を確保するための辺野古の埋め立てだろう。その一方で、2014年の知事選や地元の有力企業による反基地運動など沖縄の変化の兆しについても述べている。2015/06/07

Hiroki Nishizumi

2
やるせないね、金、金、金、、、2016/08/25

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