内容説明
点から線へ、線から面へ。包囲し、自己を保存し、発展させる、解放と希望の空間。そこに生きる人びとに出会うため、わたしは歩きはじめた(鎌田慧)。解放区、それは未来の可能性への拠点。
目次
第1章 いのち(軍隊は人を殺す集団である―沖縄普天間基地と日米安保;生き残ることは恐ろしいことだった―教科書検定・「集団自決」軍強制削除 ほか)
第2章 暮らし(ヒ素まみれの魚を食べますか?―築地市場移転と巨大再開発;水源地域に増えるがん死―東京・日の出町ごみ処分場 ほか)
第3章 核(もののけの森の悪魔の選択―世界最大の下北“核”半島;地獄の王が目覚める前に―玄海原発・プルサーマル反対運動)
第4章 働く(乾いた雑巾を絞る―「トヨタ社員は過労死」名古屋地裁判決;棄民の一世から出稼ぎの三世へ―日系ブラジル人を襲うトヨタショック ほか)
著者等紹介
鎌田慧[カマタサトシ]
1938年青森県弘前市生まれ。新聞、雑誌記者をへてルポルタージュ作家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ばんだねいっぺい
32
国家と国民はもう少し上手に付き合えないのか。オリンピックなんて最たるものだが、対立構造のなかで解放区のようなものができることは、うまくいってないしるし。理想に過ぎないとは思うが、感情的喧嘩を越えて、なんとかならないものか。2021/08/01
takao
2
ふむ2022/12/08
メルセ・ひすい
2
14-44 赤45 「年越し派遣村」・地域ユニオン・全労協・全労連・連合・労働団体・系 礼賛。日本社会の暗部…解放区!著者が問いかけているのは…何? メルセの呟き…今の日本の閉塞感のなかで解放区の羅列ではいけない。哲学の語は明治期の西周政府西欧公費留学生の造語だが…為政者の政治哲学、真摯な政治により閉塞感を粉砕せねばならない。特に公費で大学を卒業した者は一生国民に奉仕する義務ある。これからの日本を担う若者に将来の明るい希望、光明を政治は強力に先頭を切って与える重大な責務がある。古代ギリシャを※2011/01/11
のうみそしる
0
テレビでは流れない日本の暗部、絶望、抵抗。徹底して弱者の立場から書く筆者には、熱い文章でもって読ませる力がある。しかし鵜呑みはいけない。この類の本で必ず湯浅さんと雨宮さんが希望の星のように書かれているが、果たしてどうだろうね2012/03/15