内容説明
著者は1996年4月から1998年3月にかけて、中国対外貿易経済合作部国際貿易研究所や地方の外資管理委員会などの協力を得て、北京、天津、大連、上海などの各都市に進出している日米欧企業の中国人従業員、企業側代表、地方の主管官庁(外資管理委員会や労働局)を対象に、アンケート調査とヒアリング調査を行った。本書は、その調査結果を踏まえて、対中進出の外資系企業、特に日米欧企業の労働問題を考察するものである。
目次
第1章 中国の直接投資受け入れと外資政策―WTO加盟で中国の外資政策はどう変わるか
第2章 中国における労働争議問題の深刻化―労働争議の多発は外資系企業だけの問題ではない
第3章 日米欧企業の対中進出と労使関係―評価される日米欧企業の「先進性」
第4章 外資系企業の人材確保難―「労働力豊富」と人材難とのギャップ
第5章 日米欧企業の人気度の比較―日系企業からの「人材流出」
第6章 外資系企業の賃金問題の変貌―拡大するスタッフとワーカーとの賃金格差