内容説明
本書は、立命館大学が21世紀における新しい学問の体系として構築しようと考えている「アジア太平洋学」における1分野として、通貨について総合的・体系的に整理・論述し、今後における可能性を検証しようとする試みで、全編を通じて、この提案がどういう背景と考え方から組み立てられているかをプリゼントし、同時に、97年のアジア通貨危機を踏まえたその後の研究を取り込んで発展させ、最新研究成果として広く世に問うものである。
目次
序章(アジア太平洋学の定義とそのなかでの通貨関係論の位置づけ;APEC共通通貨単位の提唱)
本章 アジア太平洋共通通貨単位の検討(アジア太平洋共通通貨単位の必要性と国際通貨に占める役割;アジア太平洋共通通貨単位の仕組みと機能;アジア(太平洋)共通通貨(単位)成立の条件 ほか)
補章 APEC共通通貨単位創設の背景への考察(「プラザ効果」によるアジアの経済発展;アジア・バブルの崩壊;危機の中のアジアの為替相場制度 ほか)
終章 ジャン・モネの世界―「BOX.13」ケインズの論敵