フラットランド―多次元の冒険

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  • サイズ A5判/ページ数 413p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784822283841
  • NDC分類 414.12
  • Cコード C0040

出版社内容情報

平面状のユークリッド幾何の奇妙さとおもしろさを、物語仕立てで紹介した、1884年出版の幾何学/物理学の古典。次元の本質を著した名著が詳細な注釈と新訳で蘇る。

内容説明

次元の本質を著した不思議でおもしろい世界の物語。イアン・スチュアートの注釈と新訳で蘇る幾何学・物理学の古典。

目次

第1部 この世界(フラットランドはどのようなところであるのか;フラットランドの気候と家;フラットランドの住人について;ご婦人方について;この世界において互いを認識するための方法について ほか)
第2部 ほかの世界(わたくしがラインランドを夢に見た顛末;わたくしが、フラットランドの性質を説明しようとして失敗した顛末;スペースランドからの来訪者について;見知らぬ来訪者が、わたくしにスペースランドの謎を解き明かそうと試みて失敗した顛末;スフィア氏が言葉では成しえなかったことを行動で成さんと試みた顛末 ほか)
付録 数学における第四の次元について

著者等紹介

アボット,エドウィン・アボット[アボット,エドウィンアボット] [Abbott,Edwin Abbott]
シティー・オブ・ロンドン・スクールの校長、牧師をつとめる。シェイクスピア研究家。1838年~1926年

スチュアート,イアン[スチュアート,イアン] [Stewart,Ian]
ウォリック大学の数学科教授であり、同大学のマセマティクス・アウェアネス・センターの所長。数学者としてダイナミクスにおける対称性、パターン形成、カオス、数理生物学などをテーマに、140を超える専門論文を著述。2001年にロイヤル・ソサエティーのフェローに選ばれた。イングランドのコベントリーに在住

冨永星[トミナガホシ]
翻訳家。京都生まれ。京都大学理学部数理科学系を卒業。国立国会図書館、自由の森学園教員などを経て、現在は一般向け数学啓蒙書、児童文学などの翻訳に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ayumi Katayama

24
ずいぶん前に読んだけど何故か登録していなかったので今頃登録。リサ・ランドール著『ワープする宇宙』で紹介されていたのがきっかけで読んだ。が、その後、弦理論に関連する一般書にはしょっちゅう紹介されているのを知る。弦理論では空間は3次元にとどまらず10次元だか、11次元だかが必要とされている。3次元しかわからない私達には次元を1つ足した4次元でさえ想像が難しい。本書の著者エドウィン・A・A氏は教育者であり、学生に高次元を理解させようと本書を執筆したという。高次元を説明するにはまさにうってつけの本なのだ。2020/05/06

佐藤一臣

17
数学的に考えた場合の四次元が理解できました。等比数列や等差数列を使うと論理的に四次元は16の頂点と8の側面から成る。ただ、これは正方形を作った場合であり、正三角形だと等比も等差もなくなるのでは?正三角形なら、頂点は「2、3、4」と等差になる。側面は「2、3、4」と等差になる。よって、四次元の頂点は5で側面も5ではないのか?いずれにしても、私たちは次元に縛られており、高次元に行くには、見えないものを感じて連れ出してもらわなければならないらしい。死は4次元世界なのかもしれない。2018/05/17

きゅー

8
二部構成で、第一部ではフラットランド(二次元世界)のスクエア氏がフラットランドについて紹介する。第二部では、スクエア氏が、四次元世界の存在について示唆を行う。本書は一種の社会批判、教訓的な話として書かれていることが特徴的だ。フラットランドの社会は身分社会だ。社会の底辺には二等辺三角形がいる。そして正三角形、正方形、六角形となるにつれ身分が上がり、一番上には、円と見紛うほどの多角形が存在する。こうした形は男性に限られたものであり、女性は無知性の証拠として線(非常に幅の狭い平行四辺形らしいが)として存在する。2021/09/22

roughfractus02

6
世界が変わることは自己が変わることなのだ。前半スクエア氏は2次元世界を語る場面では読者が自己を変える機会を与えられているが、それに気づくのは、後半3次元人に遭遇すると氏が自らの世界を数列の一つと捉え、2,3,4,・・・xの高次元世界を想像し始める場面だろう。ウェルズ『タイムマシン』以前に書かれ(1884)、I・スチュアートの詳細な注が続く本書をジクザグに進むと、書物の線状的読みが3次元世界の習慣だったと痛感する。なお原著は映画『インターステラー』で5次元からの通信の際に書棚から落ちる9冊の1冊だという。2018/02/03

K K

5
これは圧巻!こんなすごい発想があるのか?!1884年作品というから驚き。四角さん、三角さんなどが住む二次元 フラットランドの住民が三次元のスペースランドにの球体出会う。女性は”線”というのが面白い。色彩法など一見荒唐無稽なのが実は深い深い社会風刺、寓喩。自分の視点を今一度疑ってみよう。今見えてる世界は、実は虚像かもしれない。さりげなく検索した単語から出会えて良かった。下手な自己啓発よりもよほど深淵。自分を変えるのではなく、知ろう。絶版なんてあり得ない。より多くの人に読んでほしい。2017/04/22

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