「三面楚歌」にようやく気づいた韓国

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「三面楚歌」にようやく気づいた韓国

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784822279080
  • NDC分類 319.21
  • Cコード C0031

出版社内容情報

米中の狭間で惑う韓国。混沌の中で浮かぶ「中立化」論。安定を求める動きは、しかしアジアの「再編」を加速する。その時、日本は?

中国に従いながら、米国との関係も維持を…「二股外交」の策を弄し続けてきた韓国。
しかし気づけば、日本、北朝鮮、そして米国にもそっぽを向かれる「三面楚歌」に。
いよいよ中国の手のひらで踊るしかない状況に、「従中」か「米陣営に戻る」か「中立化」か
国論は分裂、焦燥感と閉塞感が社会を覆う。
揺れる韓国が招く北東アジアの流動化、新たな勢力図と日本の取るべき進路を、読み切る。
日経ビジネスオンラインのPVナンバーワンコラム『早読み 深読み 朝鮮半島』発のシリーズ第5弾。
オンライン未掲載のオリジナル年表なども収録。

【プロローグ】気分はもう、中立

【第1章】「韓国にはうんざり」の米国人

1.揺らぐ米韓同盟 ――読者と考える

 「中国の属国に戻るぞ」と米国に脅された朴槿恵

  アジアハンズの警告/見捨てられる朴槿恵/裏切られた3人/
  「統一」は言い訳にならない/提唱者が「二股をやめよう」/
  エープリル・フールの冗談/蟻地獄に落ちた韓国/
  米中を手玉に……/日米同盟弱体化に全力

2.米国への回帰は可能か ――読者と考える 

 「三面楚歌」にようやく気づいた韓国

  変わり身早い「現代の両班」たち/賭け金を引っ込める/
  日本のような駄目な国/韓国に疑いの視線送る米国/
  韓国は孤立無援に/限界に達した二枚舌/中国側に付くぞ/
  反撃能力ゼロの韓国/「日米同盟」とは異なる「米韓」

3.法治より徳治 ――読者と考える

 「中国製の下着」をまとう韓国人

  米韓同盟はいつまで続くのか/世界で唯一の優秀な民族/
  「中立化」は「中国化」/性に合わない法治主義/人民裁判を開け/
  大統領の「徳治」にすがる/習近平が訴えた「情の歴史」/
  韓国のヘ理屈を無視する米国

4.「米韓連合師団」を読者と考える

 韓国から静かに離れる米国

  「世界初の混成部隊」/在韓米軍削減の布石/
  「北の核」は韓国人には触らせない/被害が大きい陸軍は撤収へ/
  友軍の南への後退/米軍は導火線/平沢は米国の要塞に/
  その日暮らしの朴槿恵外交/南北は40対1/盧武鉉時代、再び

【第2章】嵌め手を駆使する中国

1.韓国の識者に聞く、二股外交の末路

 「核攻撃の対象」と中国に脅される朴槿恵

  風向きが変わった/NYで反・朴槿恵デモ/韓国のこめかみに拳銃/
  中国人民が怒れば「悪い報い」/在韓米軍基地を核攻撃/
  親分の顔を潰したら許さない/核武装に動いた朴正煕

2.「言論弾圧国家」を読者と考える 

 北朝鮮にどんどん似てきた

  空白の7時間/イメージは30年前に逆戻り/大統領への無分別な忠誠/
  憲法の上に??国民情緒法?/法治国家ではない証拠を自ら発信/
  米韓同盟も危うくする小児病的反日/「韓国攻撃の材料を得た日本」/
  「人質」に使える産経前支局長/朴正煕のデジャヴ

3.「戦時作戦統制権」を読者と考える

 国論分裂が始まった

  韓国を疑い続けた米国/保守も加わった「反米ごっこ」/
  我に返った韓国人/盧武鉉的な対米感覚/米国は寛大か?/
  「裏切ったら捨てるぞ」/中国には「NO」と言えない韓国/
  「大国」とは宗主国/「対米独立論」が再燃/
  米国には「NO」と言える/大国の介入呼んだ国論分裂

【第3章】韓国を見切った日本人

1.「儒教国家群」を岡本隆司准教授と読み解く(1)

 韓国はなぜ「法治」を目指さないのか

  法治が性に合わない韓国人/「ヒトラーの法治」も「法治」/
  法治でないのは日本のせい/軍事独裁のせいだ/窮屈な法治/
  産経は化外の新聞/法治は秦で失敗済み

2.「儒教国家群」を岡本隆司准教授と読み解く(2)

 「韓国異質論」のススメ

  「情理」が決める判決/情理を知らぬ日本を世界で批判/
  日本も中国にひれ伏して当然/「韓国式民主主義」を唱えた独裁/
  韓国の地位を毀損/「脱亜論」再び/「国の履歴書」を見てほしい

3.「儒教国家群」を岡本隆司准教授と読み解く(3)

 「中立化論」は東アジア動乱の前触れ

  済州島に中国空母/「中立化論」の背後には中国/二股外交が呼び水/
  歴史に弱い韓国人/「日露」前と似てきた/初めに日本が言い出した/
  親日クーデターの失敗/均衡が崩れた時に……/韓国は最後まで二股/
  朝鮮半島は中国の鬼門/法治なくして中立化はあるか

【第4章】「猪突猛進」につけ込む

1.「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(1)

 閉塞感広がる韓国社会

  名門大学も就職難/盛り上がらなかったアジア大会/「突破口」がない/
  中国製スマートフォンに負ける/財閥の総帥は悪者/
  「下り坂の韓国」に気づく/セウォル号のトラウマ/
  閉塞感のはけ口は?/決断できない大統領

2.「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(2)

 見事に空回りする朴槿恵政権

  日本がうらやましい/憲法への八つ当たり/実務者の意見を聞いた朴正煕/
  韓国こそが孤立/号令政治の限界/朱子学に生きる韓国人/
  司馬遼太郎もうんざり/悪い日本も正す/大統領の目をふさぐ側近/
  頭痛の種の実弟/北朝鮮とそっくり/急落した支持率

3.「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(3)

 ついに中国の手のひらで踊り出した

  外交巧者の中国/朝日新聞も頼りにならない/吹雪の中のマフラー/
  FTAと顔芸/元カレのオバマには冷たくしても/
  「米韓」こそが廊下会談だった/「沖縄」を米中に決めてもらう?/
  いつの間にか変容した米韓同盟

4.「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(4)

 日本の無力化狙う「衛星外交」

  「ルビコン河を泳ぐ」自覚/「マフラー」を見落とした日本人/
  中国が世界の中心だ/影響力ある「衛星」に/謝罪すれば……悪くなる/
  彗星の速度で中国に接近/空気を読まない円安批判/
  引き金は通貨危機と核実験/核を持てば「惑星」に昇格

【エピローグ】韓国が核武装する日

内容説明

米国が、ついに朝鮮半島を捨てる。在韓米軍基地、後退―米韓同盟はいつまで続くのか?ナッツ・リターン事件の深層―「情理」で荒れる韓国。社会を覆う閉塞感―「日本叩き」は、ますます必要に。「中立化論」再び―「国論分裂」が呼ぶ東アジア動乱。東アジア大変動を読み解く、必読の第5弾。オリジナルの韓国動向年表、必読文献解説も収録。

目次

第1章 「韓国にはうんざり」の米国人(揺らぐ米韓同盟‐読者と考える―「中国の属国に戻るぞ」と米国に脅された朴槿恵;米国への回帰は可能か‐読者と考える―「三面楚歌」にようやく気づいた韓国;法治より徳治‐読者と考える―「中国製の下着」をまとう韓国人;「米韓連合師団」を読者と考える―韓国から静かに離れる米国)
第2章 嵌め手を駆使する中国(韓国の識者に聞く、二股外交の末路―「核攻撃の対象」と中国に脅される朴槿恵;「言論弾圧国家」を読者と考える―北朝鮮にどんどん似てきた;「戦時作戦統制権」を読者と考える)
第3章 韓国を見切った日本人(「儒教国家群」を岡本隆司准教授と読み解く(1)―韓国はなぜ「法治」を目指さないのか
「儒教国家群」を岡本隆司准教授と読み解く(2)―「韓国異質論」のススメ
「儒教国家群」を岡本隆司准教授と読み解く(3)―「中立化論」は東アジア動乱の前触れ)
第4章 「猪突猛進」につけ込む(「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(1)―閉塞感広がる韓国社会
「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(2)―見事に空回りする朴槿恵政権
「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(3)―ついに中国の手のひらで踊り出した
「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(4)―日本の無力化狙う「衛星外交」)

著者等紹介

鈴置高史[スズオキタカブミ]
日本経済新聞社編集委員。1954年、愛知県生まれ。早稲田大学政経学部卒。77年、日本経済新聞社に入社、産業部に配属。大阪経済部、東大阪分室を経てソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)。04年から05年まで経済解説部長。95~96年にハーバード大学日米関係プログラム研究員、06年にイースト・ウエスト・センター(ハワイ)ジェファーソン・プログラム・フェロー。「中国の工場現場を歩き中国経済のぼっ興を描いた」として02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

41
シリーズ五冊目。中国に接近する韓国を読み解くというのがこのシリーズの眼目だが、今回は少々趣が違い韓国人の集合的無意識の部分まで筆が及んでいるように思う。これは前作まで底流として流れていたものが表に出てきたような感じかな。あと前作までの中国支配下での優等生を目指す流れから脱出しようとする流れへと舵を切った部分も違いとしては大きい。ネットとかでニュース見てると、ブラックホールに吸い込まれているようにしか見えないけど。しかし東アジアのこの一連の出来事、当事者の一部として巻き込まれてなかったら実に面白いんだけど。2015/03/11

ぷれば

5
本書は、日経ビジネスオンライン上に「早読み、深読み、朝鮮半島」(2014年7〜12月)のタイトルで連載した記事に加筆・修正したモノ。韓国を主軸に「離米従中」を描いたシリーズ5。各々の記事にも米中星取表を眺めながら、読み進めたが、この時点より更に「離米従中」が進行していることが一目瞭然である。東アジアを取り巻く環境、情勢のスピードに日本はついていけてないどころか、気づいてすらいないのではないか!?とすら思う。国会やマスコミ報道を見ていると、そうした不安にかられてしまう。2015/08/07

Fumi Kawahara

2
つくづく、日本の安全保障は「日米安保」「憲法9条」「朝鮮半島」の三位一体なんだぁ、と。韓国が大陸側に急速に傾斜している現在、日本が「日米関係強化」「自衛隊の機能拡大」するは、ごく自然。韓国が中国に走るなら、北朝鮮を獲るか、自衛隊を普通の軍に整備し直す必要が出る。北朝鮮を手懐けるのは、相手のある外交だから、こちらの思い通りにいくわけないし、確実性が低い。一方、自衛隊増強は自分の意志で進めることができる。韓国脱落に備えて、打てる手は全部打っておくべき。「想定外」で死ぬのはもうゴメン。2015/03/11

柴田 剛

1
「韓国は米韓同盟の仮想敵を北朝鮮だけに絞ったが、米国にとって最大の仮想敵は中国である。今では米韓の敵は完全に異なり、仮想敵の異なる同盟が長続きしたことはない。」2016/06/04

モリヤマ リン

1
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20120120/226331/?rt=nocnt この連載をまとめた5冊目。継続は力なり、1冊目から読んでいると本当に面白い。「法治」に絡む内容は、セウォル号のことが無ければ「さもありなん」と思う事も難しかったろう。2015/03/08

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