出版社内容情報
米中の狭間で惑う韓国。混沌の中で浮かぶ「中立化」論。安定を求める動きは、しかしアジアの「再編」を加速する。その時、日本は?
中国に従いながら、米国との関係も維持を…「二股外交」の策を弄し続けてきた韓国。
しかし気づけば、日本、北朝鮮、そして米国にもそっぽを向かれる「三面楚歌」に。
いよいよ中国の手のひらで踊るしかない状況に、「従中」か「米陣営に戻る」か「中立化」か
国論は分裂、焦燥感と閉塞感が社会を覆う。
揺れる韓国が招く北東アジアの流動化、新たな勢力図と日本の取るべき進路を、読み切る。
日経ビジネスオンラインのPVナンバーワンコラム『早読み 深読み 朝鮮半島』発のシリーズ第5弾。
オンライン未掲載のオリジナル年表なども収録。
【プロローグ】気分はもう、中立
【第1章】「韓国にはうんざり」の米国人
1.揺らぐ米韓同盟 ――読者と考える
「中国の属国に戻るぞ」と米国に脅された朴槿恵
アジアハンズの警告/見捨てられる朴槿恵/裏切られた3人/
「統一」は言い訳にならない/提唱者が「二股をやめよう」/
エープリル・フールの冗談/蟻地獄に落ちた韓国/
米中を手玉に……/日米同盟弱体化に全力
2.米国への回帰は可能か ――読者と考える
「三面楚歌」にようやく気づいた韓国
変わり身早い「現代の両班」たち/賭け金を引っ込める/
日本のような駄目な国/韓国に疑いの視線送る米国/
韓国は孤立無援に/限界に達した二枚舌/中国側に付くぞ/
反撃能力ゼロの韓国/「日米同盟」とは異なる「米韓」
3.法治より徳治 ――読者と考える
「中国製の下着」をまとう韓国人
米韓同盟はいつまで続くのか/世界で唯一の優秀な民族/
「中立化」は「中国化」/性に合わない法治主義/人民裁判を開け/
大統領の「徳治」にすがる/習近平が訴えた「情の歴史」/
韓国のヘ理屈を無視する米国
4.「米韓連合師団」を読者と考える
韓国から静かに離れる米国
「世界初の混成部隊」/在韓米軍削減の布石/
「北の核」は韓国人には触らせない/被害が大きい陸軍は撤収へ/
友軍の南への後退/米軍は導火線/平沢は米国の要塞に/
その日暮らしの朴槿恵外交/南北は40対1/盧武鉉時代、再び
【第2章】嵌め手を駆使する中国
1.韓国の識者に聞く、二股外交の末路
「核攻撃の対象」と中国に脅される朴槿恵
風向きが変わった/NYで反・朴槿恵デモ/韓国のこめかみに拳銃/
中国人民が怒れば「悪い報い」/在韓米軍基地を核攻撃/
親分の顔を潰したら許さない/核武装に動いた朴正煕
2.「言論弾圧国家」を読者と考える
北朝鮮にどんどん似てきた
空白の7時間/イメージは30年前に逆戻り/大統領への無分別な忠誠/
憲法の上に??国民情緒法?/法治国家ではない証拠を自ら発信/
米韓同盟も危うくする小児病的反日/「韓国攻撃の材料を得た日本」/
「人質」に使える産経前支局長/朴正煕のデジャヴ
3.「戦時作戦統制権」を読者と考える
国論分裂が始まった
韓国を疑い続けた米国/保守も加わった「反米ごっこ」/
我に返った韓国人/盧武鉉的な対米感覚/米国は寛大か?/
「裏切ったら捨てるぞ」/中国には「NO」と言えない韓国/
「大国」とは宗主国/「対米独立論」が再燃/
米国には「NO」と言える/大国の介入呼んだ国論分裂
【第3章】韓国を見切った日本人
1.「儒教国家群」を岡本隆司准教授と読み解く(1)
韓国はなぜ「法治」を目指さないのか
法治が性に合わない韓国人/「ヒトラーの法治」も「法治」/
法治でないのは日本のせい/軍事独裁のせいだ/窮屈な法治/
産経は化外の新聞/法治は秦で失敗済み
2.「儒教国家群」を岡本隆司准教授と読み解く(2)
「韓国異質論」のススメ
「情理」が決める判決/情理を知らぬ日本を世界で批判/
日本も中国にひれ伏して当然/「韓国式民主主義」を唱えた独裁/
韓国の地位を毀損/「脱亜論」再び/「国の履歴書」を見てほしい
3.「儒教国家群」を岡本隆司准教授と読み解く(3)
「中立化論」は東アジア動乱の前触れ
済州島に中国空母/「中立化論」の背後には中国/二股外交が呼び水/
歴史に弱い韓国人/「日露」前と似てきた/初めに日本が言い出した/
親日クーデターの失敗/均衡が崩れた時に……/韓国は最後まで二股/
朝鮮半島は中国の鬼門/法治なくして中立化はあるか
【第4章】「猪突猛進」につけ込む
1.「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(1)
閉塞感広がる韓国社会
名門大学も就職難/盛り上がらなかったアジア大会/「突破口」がない/
中国製スマートフォンに負ける/財閥の総帥は悪者/
「下り坂の韓国」に気づく/セウォル号のトラウマ/
閉塞感のはけ口は?/決断できない大統領
2.「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(2)
見事に空回りする朴槿恵政権
日本がうらやましい/憲法への八つ当たり/実務者の意見を聞いた朴正煕/
韓国こそが孤立/号令政治の限界/朱子学に生きる韓国人/
司馬遼太郎もうんざり/悪い日本も正す/大統領の目をふさぐ側近/
頭痛の種の実弟/北朝鮮とそっくり/急落した支持率
3.「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(3)
ついに中国の手のひらで踊り出した
外交巧者の中国/朝日新聞も頼りにならない/吹雪の中のマフラー/
FTAと顔芸/元カレのオバマには冷たくしても/
「米韓」こそが廊下会談だった/「沖縄」を米中に決めてもらう?/
いつの間にか変容した米韓同盟
4.「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(4)
日本の無力化狙う「衛星外交」
「ルビコン河を泳ぐ」自覚/「マフラー」を見落とした日本人/
中国が世界の中心だ/影響力ある「衛星」に/謝罪すれば……悪くなる/
彗星の速度で中国に接近/空気を読まない円安批判/
引き金は通貨危機と核実験/核を持てば「惑星」に昇格
【エピローグ】韓国が核武装する日
内容説明
米国が、ついに朝鮮半島を捨てる。在韓米軍基地、後退―米韓同盟はいつまで続くのか?ナッツ・リターン事件の深層―「情理」で荒れる韓国。社会を覆う閉塞感―「日本叩き」は、ますます必要に。「中立化論」再び―「国論分裂」が呼ぶ東アジア動乱。東アジア大変動を読み解く、必読の第5弾。オリジナルの韓国動向年表、必読文献解説も収録。
目次
第1章 「韓国にはうんざり」の米国人(揺らぐ米韓同盟‐読者と考える―「中国の属国に戻るぞ」と米国に脅された朴槿恵;米国への回帰は可能か‐読者と考える―「三面楚歌」にようやく気づいた韓国;法治より徳治‐読者と考える―「中国製の下着」をまとう韓国人;「米韓連合師団」を読者と考える―韓国から静かに離れる米国)
第2章 嵌め手を駆使する中国(韓国の識者に聞く、二股外交の末路―「核攻撃の対象」と中国に脅される朴槿恵;「言論弾圧国家」を読者と考える―北朝鮮にどんどん似てきた;「戦時作戦統制権」を読者と考える)
第3章 韓国を見切った日本人(「儒教国家群」を岡本隆司准教授と読み解く(1)―韓国はなぜ「法治」を目指さないのか
「儒教国家群」を岡本隆司准教授と読み解く(2)―「韓国異質論」のススメ
「儒教国家群」を岡本隆司准教授と読み解く(3)―「中立化論」は東アジア動乱の前触れ)
第4章 「猪突猛進」につけ込む(「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(1)―閉塞感広がる韓国社会
「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(2)―見事に空回りする朴槿恵政権
「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(3)―ついに中国の手のひらで踊り出した
「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(4)―日本の無力化狙う「衛星外交」)
著者等紹介
鈴置高史[スズオキタカブミ]
日本経済新聞社編集委員。1954年、愛知県生まれ。早稲田大学政経学部卒。77年、日本経済新聞社に入社、産業部に配属。大阪経済部、東大阪分室を経てソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)。04年から05年まで経済解説部長。95~96年にハーバード大学日米関係プログラム研究員、06年にイースト・ウエスト・センター(ハワイ)ジェファーソン・プログラム・フェロー。「中国の工場現場を歩き中国経済のぼっ興を描いた」として02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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