インダストリー4.0を超える シミュレーション統合生産の衝撃―IoT時代に先見力を与える知識統合型ものづくり

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  • サイズ A5判/ページ数 290p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784822275440
  • NDC分類 509.6
  • Cコード C3034

出版社内容情報

著者が開発した生産シミュレーション・システムについて、その概念と内容を解説

インダストリー4.0やインダストリーインターネットに翻弄される必要はない

工場の製造現場を見ることが好きな経営者は多い。しかし現場の「今」は分かっても、それが本当にベストのものなのかどうか、市場やサプライチェーンの状況が変わってもベストであり続けるのかどうか、といったことまで読み取るのは難しい。

現実の現場に加えて、コンピューターの中に構築した現場の精緻なモデルを見ることで、将来にわたってその現場の実力を把握することが「シミュレーション統合生産(SIM)」の目的である。単にコンピューターを通して現場を見るだけでなく、さまざまな運用方法におけるラインの挙動をシミュレーションし、最適なものを見つけることで、よりよい経営に結び付ける考え方だ。

SIMのベースになる「生産モデル」では、非常に多くの情報を扱う。IoT(もののインターネット)の進展によってさまざまな装置からの情報がインターネット経由で集まるようになっており、さらにクラウド上の強大な計算資源を使って、何種類ものシミュレーションを並行して実行し、もっとも結果のよいものを選ぶ、といった処理も現実的なコストで可能になってきた。

Industry 4.0、Industrial Internetといった最近の動向も、ITによるものづくり強化という点でシミュレーション統合生産の推進を後押しするものである。しかし著者は、日本はそれらの真似をしていればよいわけではない、と主張する。もともとの強みである垂直統合におけるオペレーション力をさらに強化するためにこそ、ITの力を役立てるべきである。

この考えに基づいて著者は生産シミュレーション・システムを開発。その概念と内容を解説するとともに、システムを実際に導入した5社の事例も掲載。ものづくりとITに強い国内の論客5人との対談も、大変興味深いものになっている。


【第1章】変容する世界と生産戦略
【第2章】希求すべき「経験・モデル・コンピューティング」
【第3章】シミュレーション統合生産SIM
【第4章】シミュレーションと生産系業務の革新
【第5章】SIMが実現するものづくりの革新
  Case Study〔1〕製品設計と生産システム刷新
  Case Study〔2〕製品設計変更とMBOMの構築
  Case Study〔3〕自動化機器の導入効果検証
  Case Study〔4〕工場全体の整流化、在庫削減
  Case Study〔5〕標準化戦略と中量産方式
  Case Study〔6〕グローバル生産戦略
  Case Study〔7〕海外工場での生産準備
  Case Study〔8〕統合会社での製販在庫整流化   

【第6章】英知の醸成に向けて
【第7章】賢者との対話 ~プロフェッショナルの知とデジタル・エンジニアリングの協創
  関ものづくり研究所 関 伸一氏
  ラティス・テクノロジー 代表取締役社長 鳥谷浩志氏
  O2 代表取締役社長 松本晋一氏
  一橋大学 イノベーション研究センター長 延岡健太郎氏
  ハーズ実験デザイン研究所 代表取締役 村田智明氏

内容説明

インダストリー4.0やインダストリアル・インターネットに翻弄される必要はない。欧米の戦略の本質を知り、日本のものづくりの進むべき道を描く。

目次

第1章 変容する世界と生産戦略
第2章 希求すべき「経験・モデル・コンピューティング」
第3章 シミュレーション統合生産SIM
第4章 シミュレーションと生産系業務の革新
第5章 SIMが実現するものづくりの革新
第6章 英知の醸成に向けて
第7章 賢者との対話―プロフェッショナルの知とデジタル・エンジニアリングの協創

著者等紹介

中村昌弘[ナカムラマサヒロ]
株式会社レクサー・リサーチ代表取締役。大阪大学大学院工学研究科生産科学専攻博士課程修了、工学博士。鳥取市出身、大阪大学工学部で認知技術、画像処理などの研究を行う。卒業後、小松製作所に入社、生産技術研究所に勤務し、知能化ロボット、空間理解などの技術研究開発、製品化に携わる。1993年にレクサー・リサーチを設立、対話型バーチャルリアリティ技術やヒューマン・インターフェース技術を研究開発。その後、グローバル化の嵐の中で日本のものづくり力の強化につながればと願い、GP4シリーズ、GD.findiシリーズを開発した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

イノベーター

8
タイトルすごい。 内容も悪くないけど、タイトルに負けてしまった感じ。2015/12/01

Yoshihiko Fujimoto

1
1、2章は概念的な話なので挫折しそうになったけど、3章あたりから大分具体的になり、なんとか最後まで読めた。昔は複数の領域を俯瞰的に見れる人がいたが、分業制が進んだ結果、全体最適かどうかを判断するのが難しくなった。これからまた集約の動きがあるだろう、とのこと。なるほどね。あと5回は読まないと全体は理解できないなあ。2016/02/26

akanishi

0
IoTで部分最適から全体最適へというコンセプトは理解したが、その先がわかりにくかった。2016/03/05

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