SEは死滅する―技術者に未来はあるか編

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SEは死滅する―技術者に未来はあるか編

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  • サイズ B6判/ページ数 302p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784822271954
  • NDC分類 007.3
  • Cコード C3055

出版社内容情報

「SIerの余命は5年」「IT部門は“かまってちゃん”」「ブラックを排除しないのならSIerもブラックだ」
IT総合情報サイトの名物コラムニストが再びIT業界の不条理を斬る『SEは死滅する』の第2弾登場!

 日本のIT業界は、著者が「SIガラパゴス」と呼ぶ、世界でも類を見ない特異な業態。ハイテク産業のイメージと裏腹に、多数の技術者を動員する人海戦術でシステムを開発するため、SIer、下請け、孫請け、ひ孫請け…と何段もの多重下請け構造を形成する。

 そんな日本のIT業界に“絶滅の危機”が迫る。デジタルマーケティング、IoT、フィンテックなど「ビジネスのデジタル化」のトレンドが全てを変える。素人集団と化し古いシステムのお守りしかできないユーザー企業のIT部門と共に、SIerや下請けベンダーはまもなく用済みとなる。

 IT業界、そしてユーザー企業のIT部門で、プロジェクト炎上などの不条理の中で働く技術者に、はたして未来はあるのか。元マイクロソフトのチーフアーキテクトやCIO経験者ら4人の識者と著者の対談も収録し、鋭い切れ味の暴論で技術者の“生きる道”を示す。

 IT専門誌「日経コンピュータ」の元編集長で、IT総合情報サイト「ITpro」の人気コラム「極言暴論」の著者が、技術者に大いなる気付きを与える必読の一冊!

はじめに

【第1章】技術者を使い捨てる日本のIT業界の末路
・SIerの余命は5年、オオカミは本当にやって来る
・「SIerの余命は5年」への反論に反論する
・IT業界からブラックを排除しないのなら、SIerもブラックである
・人手不足と騒ぐITベンダー、もういい加減にしなさい!
・IT業界に足りない人材は“臨時工”や“コボラー見習い”なのか!
・SIerの好決算にケチをつける、大炎上の抑止は今だけ、失敗は必ず繰り返す
・金融機関が騒ぐFinTechで、日本のIT業界は木っ端微塵になる
・中国にも抜かれるIT後進国ニッポン、人月商売が引きずり込む奈落
・建設業と比べてしまったことを、ITベンダーにお詫びする

[対談1]激突対談 元・米マイクロソフトのチーフアーキテクトが呆れた「ITゼネコン」ここがヘンだよ! 日本のIT業界
 中島 聡(米UIEvolutionファウンダー/会長)×木村 岳史

【第2章】丸投げのIT部門、人月商売のITベンダーの喜悲劇
・「学生がグーグル、アップルに流出」を嘆く日本、「なぜ退屈な企業に」と驚く米国
・甘やかされて稼げないIT部門と技術者は淘汰される
・ITベンダー、ユーザーを問わず大企業の技術者がダメな理由
・これからはIT部員だとCIOになれない
・承認欲求が満たされず「かまってちゃん」と化したIT部門
・技術者よ、私を見習って「上から目線」になりなさい
・転職を考えた技術者は即行動! それが世のため人のため

[対談2]激突対談 宿敵、元ソニーCIOが木村に徹底反論
「IT部門限界説」は最悪の暴論、専門力は鍛え直せる
 長谷島 眞時(ガートナー ジャパン エグゼクティブパートナー)×木村 岳史

【第3章】諸悪の根源、劣化したIT部門の不都合な真実
・「IT部門は素人集団」という事実を知らない社長の大問題
・IT部門は文系の部署、技術者の職場でない現実を考える
・金融機関や製造業のダメIT部門と一緒にして申し訳ない!
・発注者として最低最悪、公共機関のシステムをどうするのか
・いつまで続けるのか、捨てられないプログラムとの不適切な関係
・急すぎるIT部門の衰退、一刻も早く新たなIT組織をつくれ

[対談3]激突対談 日本のITはなぜダメか、現役CIOが吼える
IT部門はSIerとの相互作用でダメになる
 長谷川 秀樹(東急ハンズCIO)×木村 岳史

【第4章】デジタルビジネス時代、ITベンダーの生きる道
・なぜベンダーは無能なIT部門を無視しないのか
・高付加価値はタダで人月仕事で稼ぐ、ITベンダーと客の商慣行の理不尽
・「日本のソフトウエア品質は世界一」という事実と、その非常識
・ITベンダーよ、IT部門に気を使うのはもうよせ、口説く相手が違う
・ITベンダーと客が殴り合う時代、奴隷根性じゃ勝てないよ!
・ITベンダーは客の事業領域を侵犯すべし、さもなくば見捨てられる
・IT部門の仕事を請けるな、そうすれば技術者は幸せになる

[対談4]激突対談 IT業界のリーダーが本音で語る
米国発のデジタル革命、日本のSIerの死滅は近い
 横塚 裕志(情報サービス産業協会 会長)×木村 岳史

内容説明

IT総合情報サイトの名物コラムニストが再びIT業界の不条理を斬る!ITベンダーと顧客のIT部門が織り成す不条理に舌鋒鋭く切り込むIT総合情報サイト「ITpro」の人気連載、「木村岳史の極言暴論」の単行本化第2弾。

目次

第1章 技術者を使い捨てる日本のIT業界の末路
対談1激突対談 元・米マイクロソフトのチーフアーキテクトが呆れた「ITゼネコン」―ここがヘンだよ!日本のIT業界(中島聡(米UIEvolutionファウンダー/会長)×木村岳史)
第2章 丸投げのIT部門、人月商売のITベンダーの喜悲劇
対談2激突対談 宿敵、元ソニーCIOが木村に徹底反論―「IT部門限界説」は最悪の暴論、専門力は鍛え直せる(長谷島眞時(ガートナージャパンエグゼクティブパートナー)×木村岳史)
第3章 諸悪の根源、劣化したIT部門の不都合な真実
対談3激突対談 日本のITはなぜダメか、現役CIOが吼える―IT部門はSIerとの相互作用でダメになる(長谷川秀樹(東急ハンズCIO)×木村岳史)
第4章 デジタルビジネス時代、ITベンダーの生きる道
対談4激突対談 IT業界のリーダーが本音で語る―米国発のデジタル革命、日本のSIerの死滅は近い(横塚裕志(情報サービス産業協会会長)×木村岳史)

著者等紹介

木村岳史[キムラタケシ]
1989年3月に日経BP社に入社、日経コンピュータ編集部に勤務。脱メインフレーム、いわゆる「ダウンサイジング」の動向を中心に取材。92年3月に日経ニューメディア編集部に異動し、ITと通信・放送の融合をテーマに取材、米マイクロソフトとNTTの戦略提携などをスクープ。95年1月に日経マルチメディア(後の日経ネットビジネス)の創刊に参画し、EC(電子商取引)分野を取材。97年6月に日経ネットビジネス副編集長。2002年8月に日経システムプロバイダ(後の日経ソリューションビジネス)副編集長。08年1月に日経コンピュータ副編集長、10年1月に日経コンピュータ編集長に就任。13年1月より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こうきち

2
KindleUnlimitedで読了。 プログラミングの世界は、本質的には完全な能力主義の世界であるはず。様々なことが曖昧なまま進行していく事務職の世界とはだいぶ違う。その点でも勉強になった。 能力によって生産性が何十倍も違う世界の職業者は、当然、徹底した能力主義者になろう。それがよくわかる本だ。2019/07/13

doremi

2
はじめにと対談だけ読めば十分です。対談で、自分と反対意見の人を呼んだのは好感できました。P60 とりあえず、ゲームで先端を行っているとの認識は異議ありです。P267 「無から有を生み出す」=ジョブズ も異議あり。既存技術の集合体でが、広めたのは認めます。P278 我らが既存のITベンダーのどこが我らなのか? 2016年 C3055 \1500. 20162016/07/07

Hiroki Nishizumi

2
指摘は正しい。IT部門は素人集団、大規模プロジェクトに携わっても成長しない、CIOを目指すならIT部門を出よう、、、などなど。しかし即効性ある現実解は見えなかったな。2016/04/21

やまと

2
日本のITの現状を鋭く見抜いている。競争力を生み出さない基幹系システム保守に膨大な時間と人を割き続けるIT部門。多重下請け、人月商売を繰り返すITベンダー。丸投げの公共機関。ITがビジネス価値を大きく変える時代となった今、新たなIT組織の必要性を説く。IT部門の優秀さを、”流通・サービス業>>>金融機関>製造業”とするあたりは共感できる。2016/03/04

Kitamuu

1
極限暴論第二弾。 性善説に基づくベンダーマネジメントは有り得ない。フルスタックの会社へ。新しいことを勉強するのを嫌がらない。小規模なプロジェクトを数多くこなしてきた人は優れた技術者に育つ場合が多い。買い手より価値を提供する者がエライ。発注者責任の自覚やその能力がなく、丸投げしかできない。要件定義が書けない、要件が膨らむ。IT部門とシャドーITの関係。2019/05/02

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