出版社内容情報
行政が主導する第三セクター方式のまちづくりの挫折などを検証し、米国における先進的な公民連携プロジェクトに学ぶ。人を幸せにする「本当の公民連携事業」とは?
公と民の新しい関係で切り開く地域再生手法
行政が主導する第三セクター方式のまちづくりの挫折などを検証し、米国における先進的な公民連携プロジェクトに学ぶ。それを改めて日本版にローカライズして展開する、「民間が主導し、行政が支援する」地域再生事業の在り方を、本書は余すところなく解説している。公民連携まちづくりや、公共施設/公共空間の活用の分野では第一人者となる著者および協力者らが、最前線における実例・実践に基づき、これからの日本の都市、地域、まちを再生するための処方箋を論じます。
■主な内容
第1章 この本の使い方 公民連携、実践へのガイド
第2章 「民間主導・行政支援」の3つのモデル
第3章 「民間主導・行政支援」で何が変わるのか?
第4章 「岡崎論文」から始まるエージェント型の移植
第1章 この本の使い方 公民連携、実践へのガイド
馬場正尊
1-1 この本の目的 公と民の真の連携、理想を現実にする
1-2 この本が対象とするモデル 力強い経営による新しい公共の事業
1-3 この本の読み方 先駆的実践から共通項を読み取る
1-4 3つのモデル 民間の主導形態と事業構造で類型化
1-5 どの型を基本とするか 3類型を応用して柔軟かつ創造的に
第2章 「民間主導・行政支援」の3つのモデル
清水義次/泉英明/岡崎正信
事例1 アーツ千代田 3331(3331 Arts Chiyoda)
清水義次/コマンドA/プレイヤー(家守)型
廃校を丸ごと借り受け、アート拠点を自主運営
2-1-1【成り立ち】盤石な「経営」でアート活動の自由を確保
2-1-2【組織】運営母体と表現母体は分離
2-1-3【契約】「家守」型で公共性を保つ
2-1-4「突破ポイント」再整理
事例2 水都大阪プロジェクト-
泉英明/水都大阪パートナーズ/プロデューサー型
オール大阪の意向受け、河川と水辺使いこなす
2-2-1【成り立ち】官民オール大阪体制と民間のゲリラ活動が合流
2-2-2【組織】民間プロ人材と行政一元推進組織が連携
2-2-3【契約】4年間の期間設定と外部からの評価
2-2-4「突破ポイント」再整理
事例3 オガールプロジェクト
岡崎正信/オガール紫波ほか/エージェント型
公的事業推進の代理人、民間目線でまちを生む
2-3-1【成り立ち】エージェント自らリスクを取る新たな再生事業
2-3-2【組織】事業実施会社でリスクを分散
2-3-3【契約】不退転の決意を契約内容に示す
2-3-4【後続プロジェクト】信頼を元手に全街区が開業
2-3-5「突破ポイント」再整理
第3章 「民間主導・行政支援」で何が変わるのか?
3-1 ファイナンスの設計
公民連携時代にふさわしい資金調達のスキームを
山口正洋氏に聞く
3-2 インセンティブの設計
真の公民連携を機能させる原理と行動指針
木下斉氏に聞く
3-3 PFI法の運用
PFI研究から分かる公民連携の課題
川崎一泰氏に聞く
第4章 「岡崎論文」から始まるエージェント型の移植
岡崎正信/清水義次+馬場正尊
4-1【展望】日本版「PPPエージェント」を待望する 馬場正尊
4-2【論文解題】日本における「先駆け」の過ち
4-3【論文解題】「米国PPP」先端事例に学ぶ
4-4【論文解題】米国版「エージェントモデル」の検証
4-5【実践】紫波町におけるエージェントモデルの適用
4-6【実践】実践的な仕組みのデザイン?組織と契約
4-7【実践】日本に特有の課題?市民と行政の体質
4-8【実践】実践から導かれる豊かなディテール 岡崎正信
4-9【大阪府大東市】オガール出向を経て市営住宅建替に臨む 取材協力:入江智子
清水 義次[シミズ ヨシツグ]
著・文・その他
岡崎 正信[オカザキ マサノブ]
著・文・その他
泉 英明[イズミ ヒデアキ]
著・文・その他
馬場 正尊[ババ マサタカ]
著・文・その他
内容説明
人を幸せにする「本当の公民連携事業」とは?公と民の新しい関係で切り開く地域再生手法。
目次
第1章 この本の使い方―公民連携、実践へのガイド(この本の目的―官と民の真の連携、理想を現実にする;この本が対象とするモデル―力強い経営による新しい公共の事業 ほか)
第2章 「民間主導・行政支援」の3つのモデル(アーツ千代田3331(3331 Arts Chiyoda)―清水義次/コマンドA/プレイヤー(家守)型 廃校を丸ごと借り受け、アート拠点を自主運営
水都大阪プロジェクト―泉英明/水都大阪パートナーズ/プロデューサー型 オール大阪の意向受け、河川と水辺使いこなす ほか)
第3章 「民間主導・行政支援」で何が変わるのか?(ファイナンスの設計―公民連携時代にふさわしい資金調達のスキームを;インセンティブの設計―真の公民連携を機能させる原理と行動指針 ほか)
第4章 「岡崎論文」から始まるエージェント型の移植(展望―日本版「PPPエージェント」を待望する;論文解題―日本における「先駆け」の過ち ほか)
著者等紹介
清水義次[シミズヨシツグ]
1949年山梨県生まれ。東京大学工学部都市工学科卒業後、マーケティング&コンサルタント会社を経て、92年アフタヌーンソサエティを設立。建築・都市・地域再生プロデュース、家守事業プロデュースを手掛ける。東京・千代田区神田等、同新宿区歌舞伎町、北九州市小倉魚町などでリノベーションまちづくりのビジネスモデルを構築。オガールプロジェクトなど全国の地域再生プロジェクトに取り組む
岡崎正信[オカザキマサノブ]
1972年岩手県紫波町生まれ。95年日本大学理工学部土木工学科卒業後、現UR都市機構、現国土交通省都市政策課などを経て、東洋大学大学院経済学研究科公民連携専攻修了後、2007年よりオガールプロジェクトに従事。オガールは11年に経済産業省「新経済成長戦略」の先行事例に選出。13年に「土地活用モデル大賞」の国土交通大臣賞、18年に日本建築学会賞(業績、オガールデザイン会議と共同受賞)を受賞
泉英明[イズミヒデアキ]
1971年東京都生まれ。94年大阪大学工学部環境工学科卒業後、環境整備センターを経て、2004年ハートビートプランを設立。都市プランナーとして、全国各地のまちなか再生やプレイスメイキングに携わる。北浜テラスはNPO、水都大阪はプロデューサー、長門湯本温泉街の再生は司令塔、大東市北条プロジェクトはまちづくり会社の職員として、民の側から公民連携プロジェクトに関わる
馬場正尊[ババマサタカ]
1968年佐賀県生まれ。94年早稲田大学大学院建築学科修了後、博報堂、早稲田大学博士課程(復学)を経て、2002年にOpen Aを設立。建築設計、都市計画などを手掛ける。同時期に「東京R不動産」の運営を開始。16年より東北芸術工科大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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