出版社内容情報
無印良品、パルコ、ロフト、ファミリーマート、西友、西武百貨店すべての原点がここに――。
無印良品、ファミリーマート、パルコ、西武百貨店、西友、ロフト、そして外食チェーンの吉野家ーー。
いずれも日々の生活でなじみのある企業であり、知名度の高いブランドだ。
これらの企業が、かつて同じグループに属していたことを、知らない世代が増えている。
これらはいずれも、堤清二という男が一代でつくり上げた「セゾングループ」という企業集団を構成していた。
小売業にとどまらず、クレジットカードや生命保険、損害保険などの金融業、ホテルやレジャー、食品メーカーまで、多様な事業を展開してきた。
一時はグループ約200社、売上高4兆円以上のコングロマリットを形成したセゾングループ。
かつてはスーパーを軸としたダイエーと並んで、二大流通グループとされていた。
2000年代、セゾングループは解体された。だがそれぞれの企業を見れば、堤が育てたセゾングループの価値がより鮮明に分かるはずだ。
例えば無印良品を展開する良品計画は、今では国内外で約900店を展開するグローバル企業に育っている。
ファミリーマートは海外約7000店を含む、約2万4000店の巨大チェーンに成長し、国内ではコンビニ業界2位となった。
現代の消費市場をリードするのは、米アマゾン・ドット・コムに代表されるIT企業だ。
インターネット通販やスマートフォンが爆発的に普及したことで、消費スタイルも根底から変わりつつある。
ものを所有しないシェア消費や個人間売買など、新たな流れが広がっている。
大きな変化が起こっているのは確かだが、人々の生活意識や買い物のスタイルがこれからどう変わっていくのかについては、企業も消費者も視界が晴れない。
そんな中で、堤とセゾングループがかつて持っていた特有のエネルギーを検証することは、未来の消費の行方を知る大きなヒントとなるはずだ。
新たな価値を生み出す発想力や、現状を否定してイノベーションを起こす柔軟性ーー。
閉塞感が漂う現代だからこそ、セゾングループのかつての哲学を掘り起こし、分析することに大きな意味がある。
【一章】 無印良品
一節 ロンドンで感じた違和感
二節 西友と堤からの「独立」
三節 今は無印を、僕たちが解釈している
【二章】 西武百貨店
一節 革新は、いつも逆境から
二節 セゾンが文化を"民主化"した
三節 挫折の連続の中に先見性
【三章】 パルコ
一節 幻の「銀座パルコ」
二節 パルコの流転と堤の戦い
三節 アニメ文化に宿るDNA
【四章】 専門店
一節 ロフトを生んだ堤のひと言
二節 リブロの静かな誇り
三節 堤の理念、継承者たちの奮闘
【五章】 ホテル・レジャー
一節 異母弟・猶二が見た清二の夢
二節 「共犯」だった銀行が豹変
三節 西武の原点とグループ解体
【六章】 チェーンオペレーション
一節 吉野家買収の慧眼(けいがん)と矛盾
二節 西友、「質販店」の憂鬱(ゆううつ)
三節 ファミリーマート、誤算の躍進
【七章】 人間・堤清二
一節 「お坊ちゃん」が学んだ大衆視点
二節 避けられなかった「裸の王様」
三節 堤が遺したメッセージ
鈴木 哲也[スズキテツヤ]
著・文・その他
内容説明
無印良品、パルコ、ロフト、ファミリーマート、西友、西武百貨店。すべての原点がここに―セゾングループと堤清二が生み出した、先駆企業の栄光と苦闘。
目次
1章 無印良品
2章 西武百貨店
3章 パルコ
4章 専門店
5章 ホテル・レジャー
6章 チェーンオペレーション
7章 人間・堤清二
著者等紹介
鈴木哲也[スズキテツヤ]
日経ビジネス副編集長。1969年生まれ。1993年早稲田大学法学部卒業、同年日本経済新聞社入社。2003年から2007年、米州総局(ニューヨーク)で、ウォルマートなどの企業取材を担当。企業報道部次長などを経て、2015年日経BP社に出向し、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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