振り切る勇気―メガネを変えるＪＩＮＳの挑戦

田中 仁【著】

日経ＢＰ（2014/05発売）

• サイズ B6判／ページ数 191p／高さ 19cm
• 商品コード 9784822250195
• NDC分類 535.89
• Cコード C0034

出版社内容情報

「JINS PC」「air frame」など次々メガネのヒット商品を生んだJINS社長が、ヒットの秘密を明かす。

パソコン用メガネの「JINS PC」は累計300万本、10グラムと軽量の「air frame」は累計600万本と、縮小するメガネ市場で、新しいヒット商品を連発し、JINSは急成長を続けてきた。2013年度は年間550万本のメガネを販売し、単一ブランドで日本一のメガネブランドとなり、前年比で売り上げは60％増、利益は136％増となっている。しかし、これまでの道のりは険しかった。

2001年4月にメガネ事業に進出して急成長するが、すぐに競合にまねされて売り上げが激減。店舗が入居していたビルが倒産し、売り上げ金が回収できない事態に陥る。2006年8月にヘラクレスに上場するも、2008年には最終赤字に転落し、株価は41円（2014年3月時点では2700円程度）まで下がり、会社存亡の危機に陥った。
しかし、ファーストリテイリングの柳井正会長との出会いが転機となる。そこから、田中社長もJINSも生まれ変わり、次々とイノベーションが生まれるようになる。

本書では、田中仁社長が自ら、失敗をくりかえし、フルスイングで勝負を挑んだこれまでを明らかにしている。

・はじめに
・1章　セピア色と有頂天の起業
・2章　メガネとの出合い
・3章　株価低迷、買収提案、柳井会長の叱責
・4章　起死回生
・5章　まったくあたらしいメガネをつくる
・6章　「あたらしい、あたりまえ」で世界を目指す
・おわりに

【著者紹介】
株式会社ジェイアイエヌ代表取締役社長。1963年、群馬県生まれ。急成長中のメガネチェーン「JINS」を展開する。JINSは4年で600万本のヒットとなった「air frame」、1年半で200万本を売った「JINS PC」のほか、花粉をカットするメガネなど、次々とヒット商品を生み出している。中国に続き、米国にも進出し始めた。

内容説明

メガネを変えるＪ！ＮＳの挑戦。驚異のＶ字回復を果たし、３５０万本超の「ＪＩＮＳ　ＰＣ」など画期的なヒットを次々生みだす秘訣を初めて明かす！

目次

０１　セピア色と有頂天の起業
０２　メガネとの出合い
０３　株価低迷、買収提案
０４　起死回生
０５　メガネの常識を打ち破る
０６　購入体験も変える
０７　ウェアラブルの先を行く
０８　世界に打って出る

著者等紹介

田中仁［タナカヒトシ］
株式会社ジェイアイエヌ代表取締役社長。１９６３年、群馬県生まれ。１９８８年ジェイアイエヌを設立、代表取締役社長に就任。２００１年アイウエア事業「ＪＩＮＳ」（ジンズ）を開始し、２００６年大証ヘラクレス（現ＪＡＳＤＡＱ）に上場。２０１１年『Ｅｒｎｓｔ＆Ｙｏｕｎｇワールド・アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー２０１１』モナコ世界大会に日本代表として出場。２０１３年東京証券取引所第一部に上場した（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[マク]

経営に対しては天才的だと思う。というか眼鏡業界全体が経営が下手過ぎな気もするが。 しかし、同じ業界で働いている身としては納得いかない部分のが大きい。JINSPCはブルーカットすることで疲れ軽減などを謳っているが、それ以前に店員のレベルが低すぎる。 検眼も適当、眼鏡を渡して同じように作ってほしいといってもPD距離(目と目の間)がかなりずれていたりと信頼できない。 それ以外にも疑問点が多い。眼鏡を医療品ではなく雑貨として扱っているとしか思えない。 しかし、それでも大部分の人に疑問も持たず受け入れられている。

2014/07/13

[ひろ☆]

メガネのJINS。従来、メガネとは高い、受け取りまで時間がかかる。それを5000円、30分で。伊達メガネ、2本目、3本目と新規開拓。見過ごして、気づかないだけで、皆が困っているところに、ビジネスチャンスがあるんだよな。新商品ヒットの流れも応用できる。9割の人が反対するところに、金の鉱脈がある。事業価値、ミッションは何か。最近読んだ経営者本で一番良かった。

2014/07/26

[inote2]

JINS PCで知ったのだけど、その前から画期的なことをやっていたんですね。 眼鏡に興味がなかったので、どこも一緒だと思ってましたが、 科学的な裏付けをある製品を作ることや、ウェアラブルの先をいくなどJINSの製品に興味が持てました。

2014/06/06

[復活!! あくびちゃん!]

良書。ジェイアイエヌが生まれ、今の成功が得られるまでの経緯が書いてある本。著者が経営者として未熟であり、失敗を繰り返す中で、人との出会いやチャンスをつかみながら、どのようにして業績を上げたかがよく分かる。この成功だけではない展開がリアルさを際立たせており、私に刺激を与えてくれる。それにしても柳井さんの『志のない会社は、継続的に成長できない』という言葉、その場にいて言われたら…、立ち直れないだろうなぁ。一度読んでみると、勇気をもらえると思います。

2014/09/17

[かませ犬]

著者はよくある、コンサルト出身でもなければ留学経験もなく、MBAを持っているわけでもない。いわゆるそこそこの人間であった。しかし、ある出来事をきっかけに起業する。起業後は順風満帆にいくわけもなく、何度も窮地に陥いってしまうが、メガネ業界の商慣習に疑問を抱き、メガネ事業へと舵をきる。今ある材料でどうすればいいのかを考え、とにかく行動を起こし、ここぞというときに一気に勝負をかけ、V字回復を遂げ、現在に至る。まさに立志伝中の人ではないだろうか。これからも世間を驚かすイノベーティブな企業であってほしい。

2014/05/26