出版社内容情報
健康への影響を度外視して消費者を“引っかける”商品を作り続ける大手食品企業の実態と内幕をピュリッツァー賞受賞記者が暴く。
1999年、ミネアポリスの超高級ホテルに米国を代表する加工食品大手の首脳が極秘で会合を開いた。コカ・コーラ、ネスレ、ナビスコ、クラフト、ゼネラル・ミルズ。会合の目的は、「肥満や生活習慣病の急増と加工食品」だった。砂糖、塩、油がたっぷりの加工食品が原因になっていることはあきらかで、今のうちに手を打たないと集団訴訟のターゲットになりかねない……。しかし、発言力の大きいゼネラル・ミルズCEOの「自分たちにそこまでの責任はない」という演説で場の空気は一変、食品業界が行動を起こすことにはつながらなかった。それ以来、加工食品大手は、コストメリットと利益至上主義を前面に押し出し、いかに消費者をひっかけることができるかに、しのぎを削るようになっている。その鍵となるのは、塩分、糖分、脂肪分の3つ。大手食品会社は、一流の化学者を大量に動員して、この安くて強力な成分の組み合わせで、人が快感を感じる「至福ポイント」を刺激する食品を生みだしてきた。
表面上は、「ヘルシー」「ローカロリー」を謳いながら、健康を度外視して売れる商品を作り続けなければならない食品企業の実態と内幕を、ピュリッツァー賞受賞記者ならではのきめ細かい調査取材によって暴くとともに、加工食品の罠からどのように身を守れば良いかを消費者に説く。ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー1位
第?T部 糖分
|第1章|子どもの体のしくみを利用する
|第2章|どうすれば人々の強い欲求を引き出せるか?
|第3章|コンビニエンスフード
|第4章|それはシリアルか、それとも菓子か
|第5章|遺体袋をたくさん見せてくれ
|第6章|立ち上るフルーティーな香り
第II部 脂肪分
|第7章|あのねっとりした口当たり
|第8章|とろとろの黄金
|第9章|ランチタイムは君のもの
|第10章|政府が伝えるメッセージ
|第11章|糖分ゼロ、脂肪分ゼロなら売り上げもゼロ
第III部 塩分
|第12章|人は食塩が大好き
|第13章| 消費者が求めてやまない素晴らしい塩味
|第14章|人々にほんとうに申し訳ない
|エピローグ|我々は安い食品という鎖につながれている
【著者紹介】
ニューヨーク・タイムズの敏腕記者。2010年に食肉汚染の調査報道でピューリッツァー賞を受賞。2006年にもイラク戦争の報道で、ピューリッツァー賞の最終候補になった。ウォールストリート・ジャーナル、ニューヨーク・ニュースデイ、アトランタ・ジャーナルコンスティチューションなどを経て2000年より現職。
内容説明
一度食べたら、やめられない。加工食品に巧妙に仕掛けられた「至福ポイント」の罠に落ちる消費者―。ピュリッツァー賞ジャーナリストが巨大食品企業の欺瞞と苦悩を丸裸にする。
目次
第1部 糖分(子どもの体の仕組みを利用する;どうすれば人々の強い欲求を引き出せるか?;コンビニエンスフード;それはシリアルか、それとも菓子か;遺体袋をたくさん見せてくれ;立ち上るフルーティな香り)
第2部 脂肪分(あのねっとりした口当たり;チーズがとろーり黄金色;ランチタイムは君のもの;政府が伝えるメッセージ;糖分ゼロ、脂肪分ゼロなら売り上げもゼロ)
第3部 塩分(人は食塩が大好き;消費者が求めてやまないすばらしい塩味;人々にほんとうに申し訳ない)
著者等紹介
モス,マイケル[モス,マイケル] [Moss,Michael]
『ニューヨーク・タイムズ』記者。カリフォルニア州ユーレカ生まれ。『ウォール・ストリート・ジャーナル』『ニューヨーク・ニュースデイ』などを経て現職。2010年に食肉汚染の調査報道でピュリッツァー賞を受ける。1999年と2006年にも同賞のファイナリストとなった。コロンビア大学大学院でジャーナリズム学准教授なども務める。ブルックリン在住
本間徳子[ホンマノリコ]
国立豊田工業高等専門学校情報工学科卒業。医療機器メーカーで翻訳業務などを担当した後、フリーランスの医学翻訳者に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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