内容説明
グローバルパワーは、西から東へ、北半球からアジア半球へ―アジア随一の論客が2050年の地図を読み解く。
目次
第1章 三つのシナリオ
第2章 アジアが今、台頭する理由
第3章 なぜ西欧は祝福しないのか?
第4章 脱西欧化―歴史の回帰
第5章 西欧とアジアの力量
第6章 グローバルな指導力に不可欠なもの―三大原理、協力関係、現実主義
著者等紹介
マブバニ,キショール[マブバニ,キショール][Mahbubani,Kishore]
1948年生まれ。シンガポールのリー・クアンユー公共政策大学院院長。シンガポール大学、カナダ・ダルハウジー大学院に学ぶ。1971年から2004年までシンガポール外務省に勤務し、この間、外務省事務次官、シンガポール国連大使などを歴任。思想や歴史にも造詣が深く、アジアの論客として知られる
北沢格[キタザワイタル]
中央大学経済学部教授。1960年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科英語英文学専攻博士課程単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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K
1
(2010,312.2)シンガポールから、アジアの底力を予見する本。リーマンショックの前であることはさりながら、コロナの今、西欧がダメダメであることが証明されている。日本は西欧側に入っており、アジアの中心どころか架け橋に慣れるか否かというところらしい。日本の西礼賛気質や米追随外交など、この10年著者の警告など全く顧みられなかった。中国ほどの傷ましい歴史をもった大国はないとあり、リベラルでない私でさえも、自己の視野の狭さを感じる。先日読売で論考しており、脚光を浴びだした著者に今後も注目しよう。2021/04/09
メルセ・ひすい
1
13-70 赤20 解説の緒方貞子先生の見識の素晴らしさが際立つ!著者と旧知のため現我国の外観を書かれた。著者イワク・アジアは印度・中国であり日本は弱体化した欧米の植民地との認識。今後のアジアは携帯電話で20億人の「近代化大行進」がONする。また、欧米の支配は、たかだか300年間で終焉、それをアジアが受け継ぎ膨大な人海パワーで爆走する。日本の優位は30年前であり、もはや手遅れ、セイゼイ一つの「網元」程度にはなれそうなんで、やってみなさいな!トイウコトです。アジア中心時代を予見。2010/04/20
kozawa
1
シンガポールの論者。日本にあまり見られない視点。貴重。著者キショール・マブバニはもっと日本で知られるべき。2010/04/09
Akira Nagata
0
成長期の最中にあるアジアに対し現状の欧米中心の世界統治システムは矛盾を孕んでいる。日本は欧米グループの一員とされているが、どの様な立ち振舞いをするべきか選択が必要なタイミングにあり(日本のみならず欧米各国共に)、ここでの選択は今後数十年の世界に大きな影響を与えると感じた。子ブッシュや菅直人の様なリーダーは危険すぎて有り得ない。広く常識にとらわれない考えを持って行動することが求められる。2014/04/12
halhiko
0
どうしてアジアが元気なのか、というと、要するに、自信を得たからなんだな、というのが印象。これまで、世界を主導してきたのは、西洋の先進国で、アジア諸国はそれに付き従うのみだった。ところが、だんだん力をつけ、自分たちも主導権をもてる、イニシアチブをもてるんだ、と気づいた。これは、個人に置き換えても大切なことですね。自分の人生は、自分が好きなようにできるんだ、そうしていいんだって気づくこと。そこからは希望が生まれます。2011/01/15
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