内容説明
「モノづくり」から「コトづくり」へ。元・花王の名経営者が中小製造業の事例から綴った新・モノづくり経営論。
目次
第1章 コトづくりがモノづくりを導く(界面現象とコトづくりへの目覚め;技術革新は量子的ジャンプから;職人を熱く燃えさせる飛弾の祭屋台 ほか)
第2章 モノづくり経営とコトづくり(みんなで大きな夢を語る―壮大な挑戦というコトづくり;つくることは売ることだ―売れる仕組みのコトづくり;収益至上より家族主義を―和と技を育てるコトづくり)
第3章 コトづくりを支える思想(コトづくりと関わる経営理念;日本的経営の再評価;東洋的思考法と西洋的思考法 ほか)
著者等紹介
常盤文克[トキワフミカツ]
1933年東京生まれ。57年東京理科大学卒業後、花王入社。62年スタンフォード大学留学後、65年大阪大学にて理学博士号取得。71年研究所長を経て、76年取締役に就任。90年代表取締役社長、97年代表取締役会長。2000‐2002年特別顧問。現在は企業の社外取締役、経営顧問、大学院で教鞭をとるなど多方面で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メタボン
15
☆☆☆ 祭りの精神、社員にムーブメントを起こさせるのが経営の仕事など、学ぶべきことが多かった。ホンダが四輪車の業界に参入していく経緯も面白かった。せっかくなので花王の経営についてもう少し詳しく話してほしかった。2015/10/08
とろこ
4
一貫したメッセージは、「スピードや効率に偏りがちだけど、社員の心意気やモチベーションも(の方が)大事。」ということ。 ただ、もう少し踏み込めたんじゃないかなーという印象。2012/10/20
dpx400jp
1
1990年に花王の社長になった常盤氏の経営哲学について記した本。 「よきものづくり=技術×ことづくり」であり、一人ひとりの持つ潜在的なエネルギーを引き出し、組織の力とするマネジメントの「ことづくり」がいかに重要であるかについて、様々な例をあげながら解説しています。 大きな夢を描いて挑戦し、バリューチェーンの中で、顧客を捉え、金銭より仲間と働く喜や、技術と人のぬくもりを大切にする「ことづくり」が重要だと説いています。 ビジョナリーカンパニーのBHAGに通じるものがあると思います。 2009/03/21
カエル子
1
モノ単体を考えるのではなく、モノを求める環境やヒト、時代などをひっくるめて“コト”として捉えることを推奨する内容。UXの話に近い…と前半は思えましたが、後半は精神論に流れて少し残念でした。2010/05/24
夕陽に別れを告げて
0
ちょっと前に"コト消費"なども流行り、いまもその傾向が続くが、本書の"コト"はもう少し広く深く、もっと内面的な概念のよう。コトの解説に始まり、モノづくりがコトづくりに昇華している具体的企業、思想としての捉えと続く。記述は平易だが、飛躍も多くて意外に手強く、共鳴するにはちょっと難解。2024/05/08
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